#156 止まらない武者震い・・・ニューヨーク1人旅  2018年11月15日(木) 15日目・・・5

TIFFANY&COの入り口から店内に入り、エレベーターまで、どうやって行ったのかも覚えていないほど、パニックになっていた。

前を歩くHidemiさんは、振り返りながら、してやったりの表情をしている。びっくりしすぎて鳥肌を立てて武者震いしながら、Hidemiさんの後について4階へ。何だか体がフワフワしている。

実は2週間前にJFK空港に着いた時から、いつ、どこで何をしていても、ずーっとフワフワした感覚が続いているのだ。だから何度も何度も足でアスファルトをドンドンと踏んだりジャンプしたり、本当にManhattanを歩いている足元の証拠写真を撮ったりしている。
それでもドラえもんのように、いつも地面から浮いている感覚が抜けずに、今日に至る。

そこへ、突然連れてこられた『Blue Box Café』。
何が何だか訳が分からなくなりそうだ。ここはどこ?私は誰?状態だ。

今回の旅の行程に『Blue Box Café』は、まったく予定していなかった。
入れるなんて思ってもいなかったし、はなっから予約を取ることすら考えていなかった。だから、せめてショーウインドウの前で写真だけでも、と思っていたTIFFANY&COである。
こんなにすんなりと、楽々と、当たり前のように入ったら、ドラえもん状態(フワフワと浮いている)になるのは無理もないだろう。

席が空くまでショップ内を見て回る。4階はジュエリーというより、グッズメインだ。しかも当たり前だが9割方ティファニーブルー。こんな青い世界に来たお店は初めてだ。

店内をうろついていると、ようやく席が空きCafé内へ。
想像より、というか想像すらしたこともないほど無縁だと思っていた店内は、それほど広くはなく、見渡せるほどだ。
隣との席の感覚も狭く、ラグジュアリーホテルレストランのイメージではない。ただ、世界中から予約が殺到して、入店事態が奇跡のようなものだから、やっぱりすごいことなのだな、多分。少々実感不足ではある。

お客は特別ドレスアップしているわけではなく、近くのテーブルにいる中国系のカップルは、少々騒ぎ気味に写真を撮っており、離れた席の真面目そうな熟年カップルが、少しだけ冷ややかな目線を送っている。

けれど、私にはドレスコードも騒がしいカップルもどうでもよくて、とにかくHidemiさんを目の前にして、私は今、New York・ Manhattan・5番街にある、TIFFANY&CO本店の4階にある、世界中から予約が殺到して、入ることさえ奇跡の『Blue Box Café』のテーブル席について、しかもあまりのサプライズの驚きに、止まらない武者震いを必死に抑え込もうとしながら、座っているのである。

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