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クレーム対応では、相手の感情まで受け取ってはならない

私が12年間続けたスポーツ指導の仕事を辞めた、いちばんの理由は「クレーム対応が下手だったから」です。
身体を動かす楽しさ・スポーツの楽しさ・健康や身体づくりの大切さを伝える仕事はすごく好きでやりがいのあったのだけれど。

クレーム対応下手といっても、うまく答えられないとか相手をより怒らせたとかではなくて、自分が相手の【負の気】を浴びすぎてメンタルがやられてしまったのです。

今ならもっとうまくできると思うけれど、当時はまだ若かったし経験も浅かったので、クレームを言うお客さんの内容と要望だけ聞けばいいのに、きつい口調や怒りの感情までも受け取ってしまい、自分のストレスになってしまっていました。
その経験からの学びを書いていきます。


きっかけは、チーフトレーナーとなりクレーム窓口になったこと

スポーツインストラクターの世界は、若いです。
私は20代後半で管理職(体育館の館長)になり、30歳を過ぎるとスポーツクラブのチーフトレーナーまで昇進していました。
自慢ではないです。その若さで私には荷が重かったのだ、と思います。

他のスタッフやバイトに対応させるようなことではないクレームはすべて窓口を私のところ1本に集め、どうしても無理なら支配人に報告や相談をしていました。

ジムもスタジオも、プールも露天風呂もある
フィットネスクラブでした

体育館から異動してきた私は、長く常連でおられる会員さんにとって、チーフといえども「新顔さん」。数人がかりで「ちょっと言いたいことがあるんやけど?」と談話室に呼び出され囲まれ、クレームを延々と聞かされたこともありました。
内容は「〇〇さんがいつもスタジオの最前列を荷物で場所取りする」とか「ロッカーを2個使いしている人がいる」とか「マシンの使用後に汗を拭かない若い人が多い」など、施設面よりも利用者間の話の方が多かったかな。

相手の感情まで受けてしまうと自分のストレスとして溜まっていく

私は、その会員さんたちの口調のきつさや怒りの感情を、素直に受けすぎてしまっていたんだと思います。支配人からも、
「どんな言われ方をしようが、内容と要望だけ分かればいいから。相手の感情は聞くな。真に受けずに、こっちも感情的にならずに、冷静に要望は何かを聞くようにしろ。」
と言われてはいたものの、それが下手だったんでしょうね。

ええ。見事にハゲました。綺麗に10円ハゲが。2回も。

初めて鏡で10円ハゲを見つけたときはショックでした。
へぇ~~。円形脱毛症って、こんなに綺麗に頭皮がツルツルになるんや、と。必死で隠し、それでも頑張っていると今度はプールの保温シートをかぶせるための引っ張る動作中に、ぎっくり腰的な腰の捻挫もやっちゃいました(泣)。

円形ハゲと長引く腰の痛みを抱えながらそれでも休まず働いていると、ストレスで自律神経が乱れて【耳管開放症】という耳の中の空気がパコパコスースー抜ける症状まで現れ、キーーンという高音の耳鳴りにも悩まされる。
朝起きて出勤しようと思うと自然に涙が流れる日々。
ここまできて、ようやく「もうだめだ」と思いました。

こうして退職を決意。
終わりが見えないともう踏ん張ることもできないと感じたからです。
その意思を支配人に伝えると、本当に何度も・最後まで引き止められましたが押し通しました。

トレーナーの仕事内容自体は好きだったんだけど。。。
昇進し管理職になると、自分が指導する時間以上に
事務仕事がどんどん増え、楽しいと思えなくなっていた。

保育士への転職で、年収は半減、ストレスは半減以下

退職しようと決めた時点で、辞めたら保育士の資格を取ろうと考えていました。もう、文句言いの頑固じじいや自己中ばばあたちの相手は嫌だ!(言葉が悪くてごめんなさい。)

子ども対象のスポーツ指導もたくさん経験していたし、いつもかわいい子どもたちばかりに囲まれたい、と思っていたので。
結果、10年がたった現在でも、転職してよかったと思っています。
給料は安いけれど、夫婦2馬力で働くのならば生きていけないほどでもない。ひとり暮らしだったらキツイだろうけど。
そしてなんせ、子どもはただただ可愛い。腹も立たない。

身体も精神も悪くしてしまうほどに頑張る必要はなかったと、今でも思う。そんなに身を削ってまでお金を得たいわけではないし。
保護者からのクレームなどを受けることもゼロではないけれど、今ならもっとうまく対応もできるし。

まとめ

もし、今、過去の私のように体調を崩すほどにツライ・しんどい・合わない仕事をしている方がいるとしたら、
「辞めたっていい!収入が減っても、身体と心が健康ならあとは人生なんとでもなる!」
と言いたいです。

身体と心の健康は、他の何よりも優先されていいのです。
元気があれば、なんでもできる! 健康第一!
収入より、プライドより、人間関係より、世間体より、この世にたったひとりの・たったひとつの自分の身体と心を大切にしましょうね。

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