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「夏の匂いがした」

セミの声が鳴り響くのを聞きながら、カラッとした暑さが鼻の奥まで貫いたのを感じたとき、ふとロックバンドのマイへアイズバッドが歌った曲「真っ赤」の歌詞で印象的なそのワンフレーズをふと思い出した。

つい数日前まで湿気に覆われて、永遠に晴れ間なんか見れないんじゃないかと思って心配していたのが嘘のように、梅雨が明けたこの週末は晴れの日が続いた。

「夏の匂い」が歌詞に出てくる曲を調べてみたら、マイヘア意外にもまあ沢山あって驚く。知ってる曲も多い。

「好きを100個集めろ」

ある人にそう言われてから、自分が好きなものを意識的に取り込むようにしている。「好き」を能動的に見つけていくことで、最近は好きなものがより好きになった感覚が大きい。

本屋へ一人で訪れ、自分自身と対話しながら「手に取るだけでもドキドキするような一冊」を探す。大体まとめて2冊、小説とビジネス書をセットで買うんだけど、片方を読んでいる間も2冊目を定期的に手に取って、ブックカバーを外して表紙を眺め、高まる気持ちに幸せなため息を吐く。(気持ち悪い)

好きな表現があればカメラで撮影しておいて、あとからノートにまとめて書き込む。慣れてきたのでどこがいいと思ったのかも書き留めるようになった。書き留めたワンフレーズを読み返すごとに、そのフレーズを読んでワクワクした時を思い出す。好きな言葉が集まるだけでも、こんなに幸せなものなのかと驚く。

友人と旅行ついでに写真を撮りにも行った。普段なら絶対に撮影できないシーンをカメラに収めることに夢中になり、旅行から帰ったらパソコンで一日中撮影データと睨めっこ。画像の編集はいつまでしていても飽き足りない。

匂いさえわからない生活

旅行といえば、GoToキャンペーンも含め旅行や外出には否定的な人が多い。

私も夜の街には出ないようにしたり、仕事以外で東京には行かないようにしているが、まだまだ全く人と会わずに自粛を続けている人も多いようだ。

人それぞれの価値観、という言葉で片付けていい問題ではないかもしれないが、最近はそう考えている。

ただでさえ、街に出るときにマスクを付けないといけない文化があるが、マスクを付けていると匂いがわからない。

雨の日の湿気の匂い、晴れの日に緑がむせ返る匂い、乾いた土の匂い、記憶に大きく影響する嗅覚が失われるだけでも、精神的に影響を及ぼすような話を過去に聞いたことがある。

今いる世界の匂いがわからず、気分転換に外に出ることが許されない世界がこのままずっと続いたら、多くの人の精神衛生が悪化するような気がする。

現にうつ状態の人は増えているようだし、本屋でもうつに関する本をよく目にするようになった。

感染を防止しつつ、精神的な衛生を保つ方法を見つけていきたいなと思う。

いい匂いは深呼吸を誘う

精神衛生といえば、最近アロマオイルをよく使うようになった。

寝るときに、ハンカチに軽く染み込ませて枕元に置く。翌日そのハンカチは仕事に持っていっている。

寝るときにアロマオイルを使う日は、なぜか眠りにつくのが早い気がする。

アロマオイルでリラックスできるのは、ただ単にいい匂いが癒しに繋がるだけかと思っていたが、個人的な見解ではどうやらそれだけではないらしい。

「いい匂いだなあ」と思うと、自然とその香りを嗅ごうとして呼吸が深くなる。呼吸が深くなると、自然とリラックスするから眠りにつくのも早くなるんだと思う。

なるほど、理にかなっている。

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