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SaaSキャリアはカスタマーサクセスから始めよ

こんにちは!経営管理SaaSのログラスでカスタマーサクセスチームのマネージャーをしている浅見と申します。

今回はSaaS未経験からキャリアチェンジを考えている方向けに、「カスタマーサクセスからSaaSキャリアを始めてみるのはいいぞ」という記事を書きます。

実はログラスのカスタマーサクセスチームも、ほとんどがBtoB SaaSやCS業務について未経験からチャレンジされている方がほとんどです。
しかし、そんな中でも一定の成功事例を生み出すことができており、プロダクトと共に顧客に価値をお届けできている実感があります。

実際に自身も業務をやっていく中で感じた、カスタマーサクセスのキャリアがおすすめできるポイントをいくつか紹介していきます!

主に読んでいただく方の想定として、
・BtoB SaaSでのキャリアに関心のある方
・異なる業界や業種への転職を考えている方
・カスタマーサクセスの採用をしたい方
あたりをイメージして書いています。

キャリアの考え方自体はどの職種においても通ずるものがあると思っているので、当てはまらない方も是非最後まで読んでいただけると嬉しいです。

注意:文章構成等の便宜上、本記事では「お客様」ではなく「顧客」と表現しています。予めご了承ください。

はじめに:浅見の経歴

まず、自身の実体験をもってこのキャリアプランをおすすめするにあたり、私のキャリアについても簡単に紹介をさせてください。

ざっくりはこんな感じです。

2014年4月(約3年)
学生時代にいたNPOに入社。災害救援や地域おこしに関わる。

2017年1月(約3年)
エムスリーキャリア株式会社にBizDevとして入社。
医療機関向けの新規事業に関わる。営業やプロジェクトマネジメントなどを横断して経験。

2020年1月(約2年)
LITALICOに入社。こちらも新規事業部門に所属。
事業責任者として人材紹介事業のグロースを担当。

2021年
ログラスに入社。カスタマーサクセスの立ち上げを担当。

ご覧の通りBtoB SaaSやカスタマーサクセスは未経験でして、ロールとしては事業責任者やBizDevのキャリアを歩んできており、何かしらの機能に特化するというよりは、ジェネラリスト的な経験をしてきた人間です。

こんな私がログラスに入社することになったのは、また別のお話。。。

上記の様な経験してきた人間って、異業界・異業種への転職をしようと思った時に、自分の職種を予め設定して探すのって結構難しいんですよね。私自身はそうでした。

実はログラスの選考においてカスタマーサクセスは自ら希望した職種ではなく、「事業成長のためであれば、どのポジションでもOKです」という話を代表の布川に伝えてアサインしてもらった形になります。

それが、結果的には最高のアサインだったなと振り返ると思っていまして、実際に入社してから感じた、自分のキャリアに効いたなと思ったポイントについてまとめておきます。

ポイント1:爆速で顧客解像度を高めることができる

一般的にカスタマーサクセスは誰よりも顧客と接し(セールス段階は除く)、誰よりも顧客と同じ目線でプロダクトに触れる立場です。
すなわち、顧客解像度を最も早く高めていくこと可能であり、顧客のペイン、プロダクトの提供価値(ユースケース)についても深く理解をすることができます。

ログラスの様なリリースしてまだ間もないプロダクトにおいてこの経験ができることの価値はめちゃくちゃ高く、より大きな顧客提供価値を考え、事業を成長させていくための様々なヒントを得ることができます。

実際に、カスタマーサクセスが起点となって顧客の要望を社内に共有する「要望を解説する会」を毎週実施しており、これらをもとにUX改善の推進や、今後のプロダクト開発の種を探すことをPdMやCREと連携して進めています。

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*なお、この会はSmartHRさんの運用にインスパイアされて始めたものです

結果的にカスタマーサクセスの経験はどの職種においても重要だよねという話になり、ログラスでは全社員がサクセス業務を経験するインターン制度も導入しています。

ポイント2:自分の得意をそのまま活かしやすい

カスタマーサクセスの中には、多くの機能・役割があります。
よって、個々の得意が活かせる環境がめちゃくちゃあると言っても過言ではありません。

以下、ログラス内での役割の解説と共に、こんな得意・経験を活かせるよ!というところまで触れていきます。

Onboarding(オンボーディング)

導入支援をする役割です。ログラスにおいては、これまで表計算ソフト等で管理・運用されていたものを新しい運用に切り替えていくことや、それらを通して顧客の経営管理業務の効率化を支援する活動のことを指します。

<ポイント>
単にプロダクトのレクチャーするだけではありません。エンタープライズ領域や、プロダクトの複雑性が高いものにおいては、ゴール設定や役割分担、TODO管理といったプロジェクトマネジメントが超重要です。

<こんな得意・経験活かせるよ例>
・横断的なコミュニケーションが必要なチームの運営
・PDCAサイクルの早い事業の開発、マネジメント
・ITツールの導入支援コンサルタント
・広告代理店のプロモーション

Adoption(アダプション)

Onboardingが終了した顧客のさらなる活用促進を行います。ログラスのプロダクトビジョンとして”全ての企業に最高の経営管理体験を。”というものを掲げており、単なる業務効率化ツールに留まらず、より高度な意思決定をご支援できるような機能を備えています。
Adoptionチームが顧客の経営課題をより深く理解しながら、上記の実現のために伴走を続けていきます。

<ポイント>
顧客の課題をより深く理解するためのドメイン知識や、ヒアリング能力が必要です。また、定期的に顧客との接点をつくり続けていき、エンゲージメントを維持・さらに高めていくための仕掛けづくりなども求められます。

<こんな得意・経験活かせるよ例>
・経営企画の実務経験
・経営層を対象にしたコンサルティング
・顧客コミュニティの運営

Ops(オプス)

ログラスは主にエンタープライズ企業様が利用されているため、基本的にハイタッチをメインとした支援をしておりますが、顧客数の大幅な増加に伴い、ミドルタッチ・テックタッチのサポートも注力するようにしています。
具体的にはマニュアルの作成やサポートコンテンツの充実、利用状況の可視化などです。

顧客向けマニュアルの一部


<ポイント>
迅速かつ正確なサポートを顧客に提供することはもちろん、参照先となるドキュメントの整備や、コミュニケーションの効率化を担います。また、これらはリリースを推進するプロダクトチームなどの社内も対象となるので、非常に多くの関係者と接点をもつ役割です。

<こんな得意・経験活かせるよ例>
・SFAやMA、CRMツールを利用した企画分析
・マーケットリサーチやユーザー調査の経験
・営業をはじめとしたオペレーションチームの業務改善
・社内外向けのドキュメント整備

ポイント3:キャリアパスの多様性がある

完全に私見ですが、カスタマーサクセスの担う様々な役割を踏まえると、本当に色んなキャリアパスを描いていけると思います。

プラン1:カスタマーサクセスのスペシャリストコース

まず、国内においてカスタマーサクセス領域はまだまだロールモデルとなる方が少なく、市場価値のアップサイドは非常にあると言われています。

日本における第一人者であるSansanの山田ひさのりさんも、これからのカスタマーサクセスの必要性と高まる需要について触れています。

先述の通り、カスタマーサクセスにも様々な役割があるので、ひとくちにスペシャリストと言っても色々とありますが、いわゆるCSM(カスタマーサクセスマネージャー)としてOnboardingからRenewalまでを一貫してマネジメントできる人材のニーズは年々高まっています。

プラン2:顧客理解を極めたセールスコース

中長期的なお付き合いとなるSaaSにおいては、顧客の課題を理解し、プロダクトを通してそれらに応えることができるかをセールス段階から解像度高く説明する必要があります。また、それらはドメインの複雑性が増すほど難易度も高くなっていきます。

セールスとカスタマーサクセスは重要な行動指標など、手の動かし方については違いがあるものの、顧客視点、ドメイン知識は通じて必要なものであり、経験を大きく活かすことができます。
プロダクトの活用も習熟しているため、プリセールスとして営業機能をより高めていくような活躍などもあるでしょう。

また、一般的にアップセル、クロスセル等はセールスとカスタマーサクセスの連携から生まれることが多く、2つの機能を経験することは事業成長においても非常に重要なポイントです。そういった意味で、ビジネスサイドの責任者を目指す上でもいいキャリアステップになると思います。

プラン3:顧客視点をプロダクトへ還元コース

カスタマーサクセス業務で培われた、顧客の課題解決の視点とステークホルダーマネジメントの経験を活かして、PMM(プロダクトマーケティングマネージャー)的な役割を担うのもとてもありなコースです。

PMMも比較的新しい職種なのでJob Descriptionも会社によって異なりますが、共通しているのは顧客の真のニーズを理解し、どう買っていただくか・活用していただくかを思考することだと思います。

現在のログラスでは、PMM的な役割をPdMとカスタマーサクセスが分担しています。特に新機能のフィードバックやリリースについては、必ずそれぞれから担当をつけて密にやり取りをするようにしています。

プラン4:今後あるかも!?HRコース

やや視点が異なるのですが、勝手な妄想をしてます(笑)

カスタマーサクセスは社内でも非常に多くのチームと接点をもちます。特に立ち上げ期においてはほぼ全社員と連携することになるので、社員やチームの事情をよく知るキーマン的な立ち位置になりやすいのでは?という仮説があります。

また余談ですが、ログラスでは新入社員の方がドメイン知識やプロダクト理解を深めることを目的にした社内勉強会「ログービス」を開催しているのですが、そのオーナーをカスタマーサクセスチームが担っています。なお、実際の内容は顧客向けにお届けしているコンテンツも多くあります。

顧客向けサクセスの経験を活かし、HRBPや新人育成(≒従業員向けサクセス)を担っていくこともありなのではと思います。

留意点

散々私見を述べましたが、カスタマーサクセスはセールスやマーケティングなどの職種以上に各社やプロダクトによって担う役割が異なり、一種の概念的な機能です。
なので、内容についてはログラス社としてのひとつの事例であり、そのままこのパターンを鵜呑みにしないでいただければ、と思います。

また、キャリアは会社がつくっていくものではなく、自分自身で形成していく(もしくは仕事に向き合った結果形成されていく)ものだというマインドをもっておくことをおすすめします。

もちろん会社としては、ご入社いただく方へのキャリアプランを想定しておりますが、一定アンコントローラブルなものでありますし、自分が何をしたいのか?をしっかりと考えて決めていくことの方が100倍大事です。

おわりに

長々書きましたが今回お伝えしたかったのは、カスタマーサクセスの役割は多岐に渡っており、これまでの経験を活かせる場面がたくさんあるぞ!の1点です。

ただ最後にひっくり返すようですが、カスタマーサクセスにおいて(もっと言えば事業の成長において)なによりも大事なのはスキルではなく、日々変化する状況の中で学び続け、高い目標にコミットし続けることのできるマインドと情熱だと思っています。

常にその時にできる最適なディスカッションと意思決定をし、自分のパフォーマンスを最大化させることで、最高のプロダクトが生まれると思っています。

”あなたの「得意」を顧客のために”、新しい挑戦に飛び込んでみましょう!

この記事を通して、少しでもカスタマーサクセスやログラスに興味をもっていただけたら嬉しいです。

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という訳で、ログラスでは愛と狂気に満ち溢れた採用活動をしています!!!

私は30歳になるタイミングで、はじめてスタートアップにチャレンジすることを決めました。自分の腕一本で勝負するこのゾクゾク感はとても刺激的で、チームにも恵まれながら本当に充実した日々を送っています。

もし共感してくれた方、私と似た様な環境にいらっしゃる方は、まずカジュアルにお話できればなと思いますので、MeetyやTwitterなどからお気軽にご連絡ください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


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