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博士キャリアセミナーに潜り込む(前編)

キャリアセミナーに縁がない人生

 先日、大学が開催している博士学生向けのキャリアガイダンスに潜り込んできました。「潜り込んだ」といっても、開催している大学の正規学生だし、ちゃんとgoogle formに参加登録してZOOMのURLをもらって、正々堂々と参加しているわけですが、わたし自身の気持ちに限って言うならば、まさに「潜入」という言葉がぴったりでした。

 というのも、実はこういうキャリアガイダンスというか、セミナーというか、就活生の準備のようなイベントに参加するのは人生初なのです(※1)。

 民間企業やサラリーマンというものにみじんも興味がなく、学校で教育をやって生きていくんだ!(※2)と幼いころから思い続けてきたこの少年は、周りの同級生や後輩が社会に出て民間企業で働き始めるのをヨソに、企業のことなんか考えている余裕はないとばかりに学問の道にズンズンと分け入ってきました。

研究者になりたい理由

 しかし、大学で研究者を目指す中で、考え抜き、そして乗り越えなければならないキャリア上の課題というものも見えてくるようになりました。
 詳しくは今度別稿に改めるつもり(※3)ですが、端的に、「教育者ではなく、研究者になりたい理由は何なのか?」という問いがわたしの前に立ちはだかることとなりました。つまり、大学で教育がしたいというのは、研究者を目指す理由としては不十分だったのです。

 教育については人一倍考えてきたし、教育者としての自分の将来は描いてきたつもりでした。しかし逆に言えば、研究者としての自分の将来というのが上手く描けていなかったのです(※4)。

「研究者とは何か?」を知るために

 研究者としての自分を考えるにあたって、まずどのような研究者が求められているのかを広い視野を持って俯瞰的に考える必要があります。まず①大学のようなアカデミアで求められる研究者像、次いで②民間で求められる研究者像を知る必要があります。
 幸いにして①については、優秀な先輩や先生に囲まれて生きてきたので、ある程度イメージは固まっています。問題は②の民間でどのような研究者が必要とされているのかということ。これを知ることで、目指すべき研究者像を描き出すことができるのではないか、その手始めにキャリアセミナーに参加してみよう!、そう考えたわけです。

 前置きが長くなってしまいましたが、こういった経緯で「潜り込む」ことを決意しました。
ちょっとドキドキです。

 さて、本題に入ろうかと思ったのですが、ちょっと長くなってしまったので、後編に続けます!ごめんなさい!
 後編では、以下の内容を軸にいろいろ書いていきたいと思います。

・どんなことが話されていたか
・考えたこと

それでは。


↓後編はこちら↓

【注】

(※1)……学部4年生の頃、就活する気はさらさら無いのに、「就活イベントで寿司と酒が出るらしい」という噂を聞きつけてイベント会場に潜り込み、よく知らない会社の人事の方と喋ってたのはノーカンです、目的が違いますからね(すっとぼけ)。

(※2)……厳密には大学教員だって、高校教員だって、お給料をもらって働いているという意味でがサラリーマンですが、便宜的にこの表現にしてます、ご容赦ください。

(※3)……直接的な契機は、学振特別研究員(いわゆるDC1,DC2, PDなど)の申請書を執筆する中で周りからもらったコメントでした。

(※4)……「そんなんでよく博士課程まで行ったな」というご指摘は甘んじて受ける次第です。

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