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木村伊兵衛のエッセイ集に祖父の生きた二十代をみる
木村伊兵衛という写真家の、
「僕とライカ」というエッセイ集を読んでいる。
1953年という年の写真が多く、ぼーっと眺めているうちにある事に思い当たった。
53年といえば、1930年生まれの私の母方の祖父が23歳の時。
ちょうど今の僕と同じ年頃の時代なのである。
これまで考えもしなかったのだけど、
当たり前だが、祖父にも僕と同じ若者の時代があったわけだ。
僕に幼少期があって、今、青年であるのと同じ様に、
祖父にもそれぞれの年齢の時期があったのだ。
僕にとって祖父は生まれた時から、祖父でしかなかった。
だから、その時点で、既に大層興味を惹かれてしまったのだ。
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元々は、木村伊兵衛のエッセイ集だから読み始めただけだった。
最近、写真のことをもう一段、二段深く知りたいと思う様になって、
傑作と言われる写真やそこで使われてきたカメラ、一例としてライカに興味が湧いたのだ。
だから、ライカ使いの巨匠である木村伊兵衛のエッセイ集だから興味が湧いただけだったのだ。
しかし、蓋を開けてみたら本来の目的とは全然違った方向へ興味が走り出してしまった。
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あと一ヶ月半程で、今年も年の瀬。
毎年、年末年始は実家に帰ると決めている。
祖父の家に家族全員集まって、静かに年越しを見守る。
昔からNHKの「ゆく年くる年」を見ながら、近所のお寺の鐘の音を聞いていた。
懐かしい。学生になって、仕事を始めてから、一年があっという間という感覚が
分かってきた。目まぐるしい日々の中で、ある意味、日常の中にあるノスタルジックな時間が
僕にとっては年末の数時間なのだ。
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プラベートで構図を狙って撮ることはあまりなかったから
撮れた時は嬉しかった。
少し話が脱線してしまった。
いつも祖父と会った時に何を話せば良いか迷っていたけど、
今年の年末は聞きたいことが見つかった。
「じいちゃん、50年代ってどんな時代だった?」
「じいちゃんの20代はどんなだったの?」
聞きたいことは他にもスルスルと出てきそうだ。
「僕とライカ」の冒頭の傑作選の50年代初頭の写真たち。
祖父の年齢と重ね合わせることで俄然興味深い様に思えてきた。
まだまだ、本は読み始めたばかりだし、
本来はライカの魅力を巨匠の言葉で理解したいと思って手に取った一冊だった。
しかし、唐突に興味を惹かれてしまった。
どんなきっかけであれ、自分の国の歴史に興味を持つきっかけになったのは、
自分としてはなかなかない経験だったし、これはこれで面白い。
ついでに写真の勉強が出来れば良いのだ。
この先もしっかり味わいながら読み進めていこうと思う。
それでは、また次回。
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地元を大切にする20代にしたいよね
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