見出し画像

Salesの基本的なマインドセット ~結局売れないと始まらない~

今日は、Salesとしてのマインドセットについてお話致します。
結論としては、営業上の慣習として顧客とのやり取りにおいて丁寧さやポーズとして持ち上げたり等を行ってもいいですが、
下手に出ることも、対等な関係を築くことをさらに超えて、顧客に時間を使ってあげている、程度のマインドで仕事をしましょう。
または、その境地を得られるくらいまでは腕を磨く必要があるということで、これは適切に努力すれば実現できます。
※圧倒的な価値を提供できる実力がある前提です。

営業活動自体は価値を産まず、課題解決を担うサービスやプロダクトを作る、届けるのはプロダクト開発者、エンジニア、プロジェクトメンバーなのでしょうか。
切り口としては、決してそうではなく、営業が価値を明確化してあげたり、気づかせてあげ、かつ、顧客企業の意思決定を支援してあげるからこそ、
導入が実現でき、結果として課題解決ができることに気付くことから始まります。
逆に言えば、ただアポ調整、決まった資料を用いてプレゼンをストーリーに沿ってそのまま行う、見積を作り提示する、、等の機械的な動きしかできない営業パーソンの価値は0です。
何故、このように言えるのか、説明します。

人材サービスのマイナビの調査によれば、相変わらず新卒に対しては、
営業職の人気は高いと言えないようです。

Q.営業ってやりたいですか? それともやりたくないですか?
●やりたくない……88.3%
●やりたい……11.6%

昔から今までこの辺りは全く変わっていないということですね。
これらの調査は新卒者に対してのアンケートということで、
社会人になって改めて調査を行えばまた違った結果になるのでしょうが、
営業に対するイメージが先行して、このような結果になっていますね。

ノルマに追われる、や営業先や新規顧客候補に対して、
頭を下げて相手に調子を合わせないといけない等といったストレスの強い状況を想定してのことでしょうが、
これらは長年に渡り醸成されてきた雰囲気も影響しており、
また、時に相手の意向に反した主張、交渉を行わないといけない、相手の状況を無視した押し込みだったりを
行わないといけない、といったイメージが大いに影響しているのではないでしょうか。
つまり、自分は招かざる相手であり、邪見に扱われながら仕事を進めなければならないではないか、
結果自分の価値を高く感じることができず、実際、営業職って価値が高くないのでは?との印象が強いのではないでしょうか。

<実際はSalesは価値を提供する最前線>

実際のところ、Salesパーソンが営業成果を挙げなければ、
価値を感じるのは結局のところ主観的なものであり、いくらプロダクトがしっかりしたものであったとしても、
それをしっかり、マーケットに価値として認識してもらわなければ価値として現実化しないのです。
となれば、本当の意味で価値を作っているのはSalesであると言えます。
この状態を作るのに一筋縄ではいかず、複雑な動きや相手の認識を変える(特に新たな領域にアプローチしたり、新たな価値を提供するサービス)等が必要な場合、
企業は営業パーソンを雇って、なんとかしてほしいと期待しているのです。
マーケットとプロダクトを繋げ、価値を産み出すのにSalesが必要なければ、
企業はわざわざ費用をかけてSalesを雇うことはないですし、逆に言えば、簡単ではないからこそSalesを必要としています。
つまり、今の時代、おのずとSalesが簡単にノープレッシャーでこなすことはできません。

改めて、Salesの本質的な役割は何でしょうか。
自社が提供する何かしらのプロダクト、サービスがあり、
それを必要としている企業(或いは必要なのだが自分で認識していない企業)に、認知して導入することを決めてもらうことです。
自分の働きで需要と供給を結びつけるということですね。
シンプルにはいかないここをこなし、実現できるからこそSalesの価値が生まれることをまず理解することができますし、
自動的に対応やネットのチャネルを活用して販売可能なサービスであれば、
わざわざSales職を使わないので、実力のあるSalesしか生き残ることは厳しくなっていきますが、
生き残り、かつさらに価値を提供できるSalesの価値はますます高くなるでしょう。

営業数字を挙げるのが第一でそれが出来ればそれ自体が素晴らしいスキルとなりますが、
さらに、Salesの価値を高めるためには、
上記のマッチングに加えて、サービスプロセスの一部または一定部分について、Salesパーソンが担うことができれば、
個人としてより高い価値を産み出すことができます。
具体的には、営業プロセス(アプローチ、アポ取得、プレゼン、交渉、クロージング)に加えて、
顧客がまだ気が付いていない課題を明らかにしたり、顧客自体に認識させたり、
ソリューションの方向性を顧客と会話しながら方向づけしたり、
コンサルティングプロセスの一部を実施したり、いろいろありますね。
ちょっと考えても、エンジニア経験者であれば概要レベルの要件について営業段階である程度詰めていく、
財務経験者ならソリューションによって得られる効果を財務的観点で整理してあげる、
PM経験者なら、顧客社内向けの推進を担当と協力して推進、マネジメントしてあげる等、無限の可能性があります。
あなたの場合は、どんな価値を提供できますか?salesにどんな組み合わせが考えられますか?
人によって得意なことは異なるでしょうが、
何がプラスして価値提供ができるかを考えれば、独自性を確立することができるでしょう。

<価値創出が前提だが、顧客を選ぶのは自分>

詰まるところ、顧客が支払う金銭と比較して、より高い価値が提供できるのであれば、
理屈としては、顧客との立場は対等、又はそれ以上の立ち位置となり、
精神的に優位に立ち有利に交渉ができるはずです。

そうなれば、自分や自社のソリューションの価値を本当に理解してくれる顧客を選んだ上で、
付き合うことができるようになります。
もし、自分が明確に価値を提供できていると信じられる状態で、
マインド上で顧客を選択できるのだとすれば、業務を行う上でのメンタリティは大きく変わってくるはずです。
Sales、営業という立場だから、遜ったり顧客にお願いばかりしなければならない、ということにはなりません。
トップラインを作りつつ、社内や取引先と調整しながらコストコントロールを行い、適切な利益を出し続け、
企業の存在や業務拡大に貢献する、これはまさに事業活動そのものであり、
マーケットと真摯に付き合ってきた経験を活用して、マーケティングや事業企画への拡大、
顧客理解に基づくプロダクトやサービス企画、人間の機微を理解しつつ様々な人間と付き合った経験や関連メンバーのファシリテーション、
方針リード等の経験を踏まえた経営への参画や事業開発等、様々な領域に展開を仕掛けていくことも可能です。

Salesは実技であり、やればやるほど上手くなっていきます。
説明できる状態であることと実際やれる状態との間で、GAPが非常に大きい職種であり、
トップライン、売上を作るという意味においては他の職種と異なり、ダイレクト、わかりやすく価値を作れます。
今回はマインドセット部分を中心としたテーマでしたが、何かがご参考になれば幸いです。
それでは、また。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?