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自分の手で

掃除の話です。
我が家では、週末の午前中に掃除をしようと決めています。お互い予定がなければ2人揃って朝食を食べたところで、「じゃあ今週もいつもの流れでいきますか」と夫が一言。プチ大掃除スタートです。
夫は部屋全体に掃除機をかけ、お風呂掃除も担当。掃除機は、こだわって選んだダイソンをフル活用していて、場所に合わせてツールをあれやこれやと付け替えながら、部屋中に掃除機をかけてくれます。私より何倍も詳しいので完全にお任せです。
私はキッチン周りと洗面化粧台が担当。普段気になりながらも、そこまで掃除する気力と時間はない…と見過ごしてしまうガスコンロも、五徳を外して綺麗さっぱり。気持ちいい。洗面化粧台は毎朝雑巾で拭き掃除をするようにしていますが、週末は古歯ブラシやスポンジを使って細かいところまで綺麗にします。自分の持ち場が早く終わった方が、トイレ掃除もささっと。
ひととおり済んだ所で、お互い本を読んだり映画を見たり勉強したりゲームをしたり、ゆっくり過ごします。

以前ルンバのCMを見たときに、「掃除はロボットに任せて、自分の好きなことを楽しむ時間を」というようなフレーズを見た記憶があります。確かにその通りだなと思います。1日は本当にあっという間。嫌なこと、任せられることはなるべく手放し、休日こそ、好きなことをする時間を確保できる方がいいはずです。
ただ私たちの場合は、「げっ!1週間でこんなにほこりがたまった…」なんて騒ぎながら掃除をする時間も、好きな時間だったりするのです。汚れを自分の目で確かめ、自分の手を動かして掃除をして、綺麗になった様子をまた自分の目で確かめる。これは、大切な靴やカバンのお手入れをしている感覚に近いかもしれません。掃除の時間を重ねることで、自分たちの住む家や家具に、また一層愛着が湧いていくような、そんな気がしています。

幸田文さんのしつけ帖を読んだ際、著者の幸田文さんが父である幸田露伴さんに、箒の使い方や拭き掃除の使い方など家事全般を叩き込まれる場面がありました。

それを読んだとき、掃除機に頼るでもない、基本の道具を使った基本の掃除を、私ももっとちゃんとできるようになりたい…!と強く憧れた記憶があります。まだ実践はできていませんし、今後生活が変化していく中で、今ほど掃除を楽しむ余裕が無くなってしまう時期もあるかもしれません。ですが、その時その時のペースに合わせながら、掃除を通して家を大切にする気持ちを、大事にしていきたいなと思っています。

そんなことを考えた、日曜日の夕方でした。

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