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日記「青の瞬間」

今シーズンのドラマ「ブルーモーメント」を観ている。気象学の天才があらゆるデータを元に自然災害から人々の命を守る、というお話。気象現象は未だに解明されていないものもあり、昨今の異常気象により予報も困難になってきているのではないだろうか。私の幼少期は真夏の最高気温はせいぜい32度くらいだった。今では気象予報士が「今日の最高気温は32度」と言うと涼しいじゃんと思う。梅雨明け直後35度を超える酷暑の日々は気象殺人だと思っている。このドラマは地球温暖化による異常気象に備えよ!というメッセージが込められているように思う。

さて「ブルーモーメント」とは通称「青の瞬間」、夜明け前と夕焼けの後のわずかな隙に訪れる、辺り一面が青い光に照らされてみえる現象。天気が良かった雲のほとんど無い、または全く無い空気の澄んだ日にだけ現れる。もともと薄明の時間が長い北欧で生まれた言葉であり、北欧諸国においては、白夜の時期は数時間にわたってブルーモーメントが見られる。日本においては天気の良い日没の直後、目の前の風景が青に染まる時間が数分~10数分間ほど訪れることがある。一日の間のほんの僅かな時間。とても素敵だ。

先日ある人と海辺から夕焼けを見ていて辺りが薄暗くなんとなく青くなってきたので、ブルーモーメントの話をするとその人は「限りなく透明に近いブルー」だねって言った。そうだそれだ。なんてしっくりくる言葉。村上龍の小説は二回読んだけどまた読みたくなる。夜明け前と夕焼けの後。一日の始まりと終わり。夜型の生活の人にとってはあるいは夜行性の動物にとっては、一日の終わりと始まり。繰り返される日々の瞬間。

私たちの物語には始まりも終わりもない。物語の中に訪れる限りなく透明に近いブルーな瞬間があれば、それでいいじゃないか。

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