どうしようもなく
太陽に身をゆだねる
「朝日を浴びなさい」
と、先生は言った
「日焼けはしたくないです」
と、私は言った
私の、朝、と
先生の、朝、は
少しだけ違っていることに
気づかずに過ごした夏
諦めに似た安堵を
枕に乗せて
窓から忍び込む街灯が
映し出した天井の模様を
目を見開いて見る
向日葵は日の出を待って
東を向いたままでいるが
天井はそんなに長く
みつめるものではない
心と身体が離れてゆく感覚
一筋の糸を頼りに
南を向いた向日葵を
眺めると蜜蜂が
蜜をすっている
どうしようもなく
泣きたくなる
#詩