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easy poem「白河夜船」

早朝、
たった一羽の鳩の
声が大きい
私の乳房は揺れるほど
機嫌が良い
それから
そうゆう日
は、やってくる

人々が橋を渡る前に
車が過ぎるのを待つ時 
橋を架けるなら
なぜ2台分すれ違うだけの
幅をもたせなかったのだろう
と、人々は踵をならす

近所の奥さんはご主人が
橋の設計をする
という仕事をしていて
橋の幅についての
話をしていた
その饒舌ぶりは
砂まじりの熱風だった 
 
私は眠る
人々が橋を渡る頃
近所の奥さんが熱風を吐く頃
エアコンの涼風に
身をゆだねて眠る
そうゆう日なのだ

時間というものが
私からなくなって
眠りから覚めて
身体を起こし
乳房の重みを確かめたら
また私は眠る
そうゆう日だから

ノーブラ
すっぴん
適温の室内
深い眠りの底で
私は待っている
たぶん夕刻、
たった一羽の
声が大きい 
あの鳩を

#詩

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