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2014年ドラマ「私という運命について」

原作、白石一文のドラマ。バブル崩壊後の激動の時代を背景に女性総合職として働く一人の女性の約10年間を描いたドラマ。

当時まだ一般企業で働く女性はOLと呼ばれ25歳を過ぎれば寿退社をするのが一般的な時代。いわゆるOLとは少し違った意味をもつ女性総合職を希望する人は少なかったと思う。私は主人公よりも10歳くらい歳下になるが私の時代も総合職に就いた女性は周りにはいなかった。名のない短大出身なのでそうゆう環境だったというのもある。古い友人の中には教師や看護師になり今でもばりばり働く女性もいるが、一般企業の総合職となるとその道を選ぶには覚悟がいる時代だった。

主人公が仕事の能力は高いのに女性という理由で営業部から経理部に転属になる、まさに時代を物語ったシーンが印象に残り、数年後、営業部に復帰するシーンは変わりつつある時代を象徴しているように思う。

ところどころ突っ込み所はありつつも主人公がその都度に悩み選択し生きてゆく姿は清々しくうつる。運命とは決められたものではなく決めてゆくものなのだ。決めたことに責任を負えと言われることもなく受け入れそしてまた悩み選択して進んでゆくのみ。

主人公に度々不幸や不運が起こり運命と絡め、ある意味ありがちでベタな作品ではあるが、こうゆう作品が度々に世に出ること、その時代によって変化してゆくこと、何よりありがちでベタな作品にいちいち感動してしまうこと、それらを鑑みて運命をテーマにした作品はいつの時代も必要なものだと感じる。こうゆう作品に度々出会うことで自分自身の生き方を見直すために立ち止まらせてくれるのだ。私の生き方に悔いなしと声高に言いたくなるように。

最後に好きな俳優さんのひとりである永作博美さんの演技はいつもいい。微妙な感情表現がとても上手いと思う。江口洋介さんの演技の幅の広さは毎度ながらあっぱれである。

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