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【保育の場から】自分で選ぶ、自分で決めるチャンスを

2歳近い頃から、遊ぶのが上手な子とそうでもない子が分かれて見えてくる気がするのです。
それ以降もそうかはわからないですよ。
あくまでその時点で、ということなのですが。

あまり慣れていない一時保育室でも、キョロキョロと動き回ってよく観察し、どんどんおもちゃを出してきて遊ぶ子がいる。

かたや、部屋にはずいぶんと慣れているはずでも、保育者が出してきたもの、こないだやったもの、他の子がしているものにしか反応しない(できない?)子もいる。

他の子が持ってきたものに必ず
「○○ちゃんも~」
と興味を引かれるけれど、当然その子がこれから始めるわけなので
「■■ちゃんが終わってからね」
と制されて憮然としている。

これはなんなのかしら……と、思うんです。

ある時、初めて一時保育室にやってきた3歳さん。
遊びたいと言うので、部屋になにがあるか一緒に探検してみました。
やってみたいと思ったものを、なんでも手に取っていいんだよ。
そう伝えても
「どれにする?」「次はなにをしたらいいの?」
と、ひとつ勧められたものが終わる度に聞いていました。

幼稚園のプレにだけ行ったことがある、と保護者の方。
お話を聞いているとどうやら、自分で遊びを選んで決めるというより、大人がやろうと提示したものをいつもしているみたい。

場に緊張しているから余計なのでしょうが、自分で選んだり決めたりすることに慣れていないのかもしれません。

子どもは大きくなれば急に自分でいろんなことが決められるようになるわけではありません。
ちょっとしたことからでも、選んだり決めたりする経験が積めるといいんじゃないかな。
大人がお膳立てして遊ぶのもとても楽しい経験ですが、ひとりで自分の興味と向き合って選んだり考える余地をたくさん保証してあげるのもいいんじゃないか。
そんなことを思いました。

性格によっても選ぶのに時間がかかったり、慣れない遊びにためらったりすることもあるかもしれません。
それもまた、経験。
もしかしたら他の子がどうするのかを観察する時間が必要なのかもしれない。

これは自戒の意味も込めて。
子どもたちにとりあえずなにかをするように誘導するばかりじゃなくて、ゆっくり観察したり考えたり選ぶ時間が必要そうなら、それを保証するようにしたいなと思います。

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