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【保育の場から】一時保育室は慣らし保育にあらず

一時保育室を利用される際に、「保育園に預ける前に、これで慣らし保育みたいになれば」というお話をされる保護者の方がいらっしゃいます。

うーん。
全くどこにも預けたことがないよりかは、一時保育を利用されて保護者の方から離れる経験をすることには、意味があると思います。
近い月齢のお子さんや少し上の月齢のお子さんと共に過ごし、刺激を受けるのももちろんいい。
大人に言われてすることよりも、他のお子さんを見てやってみようと思うことのほうが、モチベーション的には上だと思うし。
そうした経験をするにはとてもいいと思うんですよ。

ただ。
慣らし保育の代わりにはならないかな、と思います。
なんでかって、一時保育室って手厚いんですよ。
異なる月齢のお子さんが集まるし、不慣れで落ち着かないお子さんも多い。
だから、職員の配置が普通の保育園より多めなんです。
だいたいどこもそうじゃないかしら。
だから、泣いていたら抱っこもできるし、マンツーマンで遊ぶこともできる。

でも普通の保育園では残念ながらそうはいきません。
当然、職員も環境も違います。
結局は、普通の保育園に行くようになればそこの生活に一から慣れるしかないのです。

あとやっぱり、生活習慣などは月に数回の経験よりも、圧倒的におうちでの習慣が勝ちます。
月齢にふさわしい生活習慣を身につけてあげたいと思うなら。
もし、おうちでどんなふうにしているか聞かれることがあったら、逆に保育室ならどうしているのか聞いてみてもいいかと思います。
それをおうちでもやってみる。

保育室での経験からつながって、また利用したときにさらに経験できる。
他のお子さんができているなら、それを見てさらに刺激が受けられる。
そうして、つながって経験していけるといいですね。

本当にちょっと預かってさえくれればいい、と思っているなら全然いいんですけどね。
一時保育室の(少なくともうちの)保育士たちは、その子がどんなふうにどのくらいのことをするのか、全力で観察してその子に合わせた形で進めておりますので、そこはご安心を。

保護者の方も、一時保育室になにを求めているのか、ぜひ伝えてください。
ご相談に乗れることがきっとありますよ。

あとね、慣らし保育の間はいっぱい泣くことももちろんあります。
だけど、いつかは必ず慣れますから、大丈夫ですよ。

やっぱり、習慣化の力、ですね。



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