農業をひも解く13 ~エネルギーの偏り~
僕は日本海側に住んでいる。冬は曇天で雪も降るから、農業をやれる期間は、賞味な話、太平洋側の半分になってしまう。
作物をが育つには、温度や光という、いわば
エネルギー
が必要なのだが、これが、
春・夏にはあるけど、秋・冬にはない
ということなのだ。
こういうことがあるから、うちの県は、いわゆる「米どころ」として、冬はやらない前提での農業を営んできたわけである。
歴史的にはそういうことなのだが、もう少し足掻いてみたい。つまり、季節間のエネルギーの偏りを何とかできないか?という形で。
イメージしてみよう。
今はこういう感じ。
春・夏は気温も高いし、光もたっぷりある。エネルギーが余っていて、夏などは高温の害が出るほどだ。
一方の秋・冬は、言わずもがな、温度も光もない。だから、エネルギーは不足している。
これを・・・
こんなふうにしたいのだ。
どんな方法があるのか?
いろいろあると思うけど、僕は農村に普通にある資源を使って、再エネ的な仕組みを作ってみたい。
例えば、これ。
ちょっと荒っぽいが、こういうイメージ。
ここでは、傾斜のある、「中山間地域」を想定してます。
①田んぼインフラである農業用水の「水」を媒体とし、
②それを、春夏のエネルギーが豊富な時期に、太陽光発電でモーター(ポンプ)を回して、高いところにあるタンクに揚水する。
③そのタンクは黒く塗っておいて、媒体の水に、「位置エネルギー」に加え、「熱エネルギー」を付加する。
④秋冬になったらタンクの水を低いところに落とし、モーターを逆回転させて発電、電気を取り出す。
⑤発電に使った水には熱エネルギーも含まれているから、そいつは温室等で使う。
・・・こんなイメージだ。電気を電池に蓄えるには限界がある、という視点に立っています。
実際にこんなものが中山間地の田んぼに出現したら、じいちゃん達は渋い顔、いや、絶対反対!だろうが(笑)、まあ、できないことはないんじゃないか。
水利権や農地転用の問題は要整理。
僕はいつも思う。
大きなお金をかけて田んぼやインフラを作っても、それを使うのは一年で数か月だ。このことを、
資本回転率
的に考えたら、目も当てられない。
だから、そういう観点でも、いろいろ使いまわして、工業みたくしていこう。
そうしたら、もっと面白くなるんじゃないか?農業。
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