「小さなトラウマ」を調教せよ。
はじめに
この記事での僕のトラウマ体験は、
比較的小さなモノだと思います。
強いトラウマを抱えている方にとっては、
理解しがたい・不快に感じる可能性があると思っています。ご了承下さい。
また、あいつがやってきた。
「トラ」と「馬」が融合した
恐ろしいモンスター。
あいつの名は「トラウマ」。
狩りの王様である「トラ」と、俊足で大地を駆ける「馬」という、いかにも逃げ切れないようなコンビネーション。
だが、実はそんなことはない。
今回は、僕自身がトラウマ級に怖かった体験と、そんな「小さなトラウマ」を乗り越えた方法について、自分なりに書いてみました。誰かの小さな参考になれば幸いです。
「二人きりの車内」が怖い
僕自身、「二人きりの車内」が小さなトラウマだった。
昔に「車で拉致されかけた」過去があるからだ。
それは、イランを旅していた時のこと。
バックパックを背負って歩いていると、50代くらいのおじさんが「どこいくの?乗せてってあげるよ!」と声をかけてくれた。僕はありがたく甘えて、目的地を伝えた。
ただ、彼は目的地とはまったく逆方向の "彼の自宅" に向かっていた。
もちろん「降ろして、方向が違う!」といっても無視、車は走り続けた。後におじさんがゲイだと気付き、信号機で車が止まった瞬間にドアを開け、飛び出し走って逃げた。
「小さなトラウマ」と真正面から向き合わない
それがきっかけで「二人きりの車内」という状況が小さなトラウマとなった。
ただ旅の中で、よくヒッチハイクをしてたし、タクシーを使うこともあったので、こういう状況はよくあることだった。
だから、乗り越えようと対策を考えた。
「車に乗る前に信用できる相手か見極める」とか「逃げれるように鍵の開け方を確認しておく」とか色々と考えた。
しかし、考えれば考えるほど、怖さは増していくばかりだった。
数日間はバスなどを使うようにした。
「小さなトラウマ」が追い付けないスピードで
考えても考えても怖さは残る。さらには乗り越える方法が見つからなかった僕は、思い切って、勇気を出して、ヒッチハイクをすることにした。
無理矢理、「二人きりになってしまうリスク」に身を投げ出したのだ。
すると、一台の黒い車が停まってくれた。
30代前半の男性。優しい笑顔で「乗せてってあげるよ!」と言ってくれたので、僕は乗せてもらった。結果として、めちゃくちゃいい人だった。その日の晩も、彼の家に泊めてもらう事となった。
僕は、考えるより前に、行動した。
つまり、
「小さなトラウマ」が自分に到達するより先に、全速力で走りだして、真正面から抜き去ってやったのだ。
抜き去った「小さなトラウマ」が、後から追いかけてくることはなかった。
「小さなトラウマ」を原動力に
もちろんトラウマの大きさによって、真剣に向き合う必要があるモノ、そんな簡単に解決できないモノ、逃げることさえできないモノもあると思う。
ただ「小さなトラウマ」によって一歩が踏み出せなくなっているのであれば、一度だけ何も考えずに「とにかく行動してみる」のもいいと思う。
「小さなトラウマ」をうまいこと利用して、自分の原動力に繋げるのだ。
そうすれば、
「小さなトラウマ」を乗りこなせる。
さぁ、
「小さなトラウマ」を調教せよ。