春の新宿御苑と、会いたかった画家さんの作品と。
以前新宿御苑に行ったのは8月でほとんど花のない時期でした。
「いつかお花見に」
と思っているうちにコロナ禍が始まり、行けずじまいになっていました。
先日、思い立って春の新宿御苑へ。
新宿御苑のホームページによると、ルーツは
「江戸時代に徳川家康の家臣・内藤清成が賜った大名屋敷」
なのだそうです。
「明治維新後に国営の農事試験場が創設され、宮内省の御料地を経て、明治39年(1906)に皇室庭園として誕生」、昭和24年(1949)に国民公園として一般に公開」
されたとのこと。
確かに、あの広大な敷地なら農場試験場になってもおかしくありません。
初めて行った時も、
「東京のど真ん中に、こんなに広々とした公園があるなんて!」
とびっくりしたものでした。
日曜日の午後に出かけた新宿御苑では梅の木の下でお弁当を広げる家族ずれや
海外の方達も多く、写真を撮りに来たらしいメイクやドレス・着物でおしゃれをした方達も。
わたしもお花見らしいことがしたくて行く途中に新宿の高島屋で「御座候」を買い、(北海道出身のわたしですが、大判焼は北海道の「サザエ」のものより「御座候」の方が好きです)梅を見ながらいただきました。
梅の種類も多く、木そのものも樹齢何年くらいなのか、かなり大きなものも多いのです。
かなり香りがはっきりしたものもあり、マスク越しにもわかるくらいでした。
北海道ではこぶしやモクレンの後に梅、桜と咲き出すので、まだモクレンが蕾なのにすでに満開になっている桜もあるのが少し不思議な気もしました。
(この辺の感覚はいまだに道産子なのです)
水仙や沈丁花もあり、桜も「子福桜」や「おかめ桜」など、わたしが知らなかった種類も。
行った時間が遅かったので、今回は温室や旧洋館御休所まで見学する時間はなかったのですが、春のお花が咲き誇る新宿御苑、満喫できました。
そして、この日は新宿でもう1箇所、行きたいところが。
SNSで作品を知った広島の筒井尚美さんという画家さんがいらっしゃるのですが、展覧会を開催されるのは中国地方が多いようで、東京で原画を拝見する機会がなかったのです。
昭和40年代生まれのわたしにとっては懐かしい風景や子供達の様子があたたかなタッチで描かれていて、実家に絵葉書を送っても好評でした。
その筒井さんの作品が
新宿のヒルトン東京の地下に
展示されることを知り、
新宿御苑の後にそちらに伺いました。
作品のそばには、筒井さんのこんなメッセージがありました。
「中国山地の山あいにある広島県の安芸高田市というまちが私の制作拠点です。
令和になっても昭和の暮らしの面影が残るこのまちの暮らしの中で、伸び伸び過ごす子どもたち、時々姿を見せる野生の動物たち、季節とともに移り変わる風景、
日々目にするそんな光景に、いつも『描きたい』という衝動を掻き立てられながら
鉛筆や筆を走らせています。」
今回の展示の動物や風景を描いた作品も素敵なのですが、わたしが特に好きだったのは「ねぇねぇねぇ!」という鉛筆画。
小学生低学年(1年生かな?)の女の子たちが小さな体に大きなランドセルを背負って歩く後ろ姿が、なんとも楽しそうで、可愛らしくて。
どんなおしゃべりをしているのか、聴きたくなります。
(「ねぇねぇねぇ!」は左側の展示の真ん中上)
展示点数は多くはないのですが、大好きな画家さんの原画作品を
初めて見ることができ、とても嬉しいひとときでした。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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