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美しいもの、おいしいもの、あったかいものに触れた誕生日

3月25日の誕生日、今年は行動制限もないので、せっかくですから行ってみたかったところに足を伸ばしてみることに。 

渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムの「マリー・ローランサンとモード」展では久々にまとまってローランサンの作品を。

写真撮影OKの作品もいくつかあり、ありがたく撮影させていただきました。

こちらのピンクのドレスの女性の肖像画はローランサンの自画像です。

展覧会のタイトルには出てきませんが、ローランサンと同じ1883年に生まれ、ファッション界に大きな影響を与えたココ・シャネルについての展示もありました。

社交界の女性たちの肖像画を描いて流行画家となったローランサンにシャネルも肖像画を依頼します。

この頭に右手を当てた女性の肖像画がその作品なのですが、シャネルは出来上がりが気に入らず、ローランサンに描き直しを要求。

ローランサンも描き直しを拒み、シャネルも作品の受け取りを拒否した、といういわく付きの作品です。

展示の説明によると、ローランサンは後に
「シャネルはいい娘だけど、オーヴェルニュの田舎娘よ。 
あんな田舎娘に折れてやろうとは思わなかった」
と語っていたとか。 

お互いのプライドのぶつかり合いを感じるエピソードでした。

また、時代を追ってローランサンの画風が変化し、色合いや輪郭もはっきりしてさらに生き生きとしていく様子も面白く拝見しました。

ローランサンやシャネルがデザインした衣装をつけたダンサーたちが踊るバレエの動画もあったのですが、特に面白かったのはシャネルがデザインした水着の衣装。

当時、本物のスポーツウェアをバレエの衣装に取り入れるのは、かなり斬新だったとのこと。

シャネルのデザインの水着の衣装をつけたダンサーのバレエ、とてもモダンな印象でした。

この日は行ってみたかった書店、西太子堂の「キャッツミャウブックス」に歌人の仁尾智さんがいらっしゃると知り、伺ってみることに。

西太子堂は行ったことがなく、
「そろそろお腹も空いてきたな‥」
と思っていると、何やら素敵なお店が。

そこはかぼちゃスイーツ専門店の「カボチャ」さんでした。

ケーキも美味しそうでしたが、お腹が空いていたのと少し寒かったので、「濃厚カボチャスープのセット」を。

かぼちゃのパンやカボチャチップ、揚げかぼちゃもついたかぼちゃづくしのセット、美味しくいただきました🎃

その後伺った「キャッツミャウブックス」さんは、本のどこかに必ず猫が登場する本ばかりを集めた書店。

小説、写真集、漫画、詩集などなど、こんなにあるのか!とびっくりするほどの本が揃っていました。

オリジナルのブックカバーも素敵です🐈

そして、奥の部屋には「猫歌人」仁尾智さんが。

わたしは仁尾さんの本、「猫のいる家に帰りたい」も大好きなので、新刊「いまから猫のはなしをします」が出版されると知り、本当に楽しみにしていたのです。

来場者のサイン帳代わりにその場に置かれていた新刊を読ませていただき、わたしも感想を書かせていただきました🐈

可愛らしい猫の姿を詠んだ歌だけでなく、何頭もの猫を保護して里子に出したり、最後まで見とった仁尾さんだからこその切なくなる歌もたくさんあります。

作品をいくつか転記いたしますね。

「遊んでは寝る 食べて寝る 出して寝る 寝て起きるのが子猫のしごと」
「最後まで優しい猫に看病と覚悟ができる時間をもらう」 
「飼い主が猫に望んでよいことはもはや長生きだけであること」

仁尾さんと実家の猫や妹の職場の猫の話などして新刊にサインをいただきました。

(こちらの書店での購入特典のエッセイのほか、「ネオにおみくじ」も嬉しいプレゼントでした。) 

帰りの電車の中でこの本を読み、猫たちを詠んだ歌に気持ちがあたたかくなったり、切なくなったり。

おかげさまで、素敵な誕生日を過ごさせていただきました。 

こんなふうに外に出かけて誕生日を過ごしたのは本当に久しぶり。

またこうして元気に誕生日を迎えられるよう、身体にも気をつけて過ごしてまいります。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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