世界各地への取材と出会い 「松村公嗣の世界展」
中目黒の郷さくら美術館は、名前の通り桜を描いた所蔵作品も多く、春以外にも桜の作品も展示されています。
昨年の企画展「カラフル」がとても良く、今回の特別展「松村公嗣の世界展」も気になり、先日時間ができた時に見に行ってきました。
(こちらの展覧会は全ての作品が撮影OKでした)
わたしは今回の展覧会で初めて松村さんのことを知った、と思ったのですが、雑誌「文藝春秋」の表紙も担当されていたそうなので、知らないうちに作品を目にしていたのです。
この方は奈良県出身の日本画家で、片岡球子さんに師事していたとか。
今回は画業約50年の回顧展なのだそうです。
今も現役で作品を発表されているのですが、作品を制作する上で取材することをとても大切にされているようです。
展覧会ちらしによると、
「学生時代から足繁く取材した津軽の海と生活風景を描いた作品群や、30歳の時に初めての海外取材でインド・ネパールを訪れたことをきっかけに約30カ国を取材していた作品群、そして原点にたちもどり、故郷の奈良や日本の美を描いた現在に至る作品群をご紹介いたします。」とのこと。
いわゆる日本画らしい風景画も美しいのですが、印象的なのは人の表情。
特にカニ漁をする漁婦を描いた「漁婦」は恐らく冷え込む中でふしくれだった逞しい手で縄を手繰り寄せる力強さに引き込まれました。
また、確かカニ漁師のご家族に取材した家族像「北津軽」も、日々の暮らしが伺えるような作品でした。
そして、一月の行事「どんど焼き」を描い「昇」は、荘厳でもあり、火を囲む人々の和やかな雰囲気も伝わってくるようでもあり、しみじみと美しい作品。
春のたんぽぽの絵などは可愛らしく、様々な味わいの作品を楽しむことができました。
こちらの展示は2月26日まで。
気になる方は、ぜひ。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
*井の頭公園ではもう水仙が咲いています。
寒い日が続きますが、確実に春は近づいて来ているのですね。
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