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マイナスジジョウ『甘い追憶』【Daily Recommend 5】

2024.3.27 Release
マイナスジジョウ

突然ですが、数学の問題です。
「マイナスジジョウ」を解け。
……って何度聞いても数学用語のイメージが拭えずに、数学嫌いなぼくは敬遠してしまいそうになるけど、カタカナ表記のバンド名なんです。
メンバーは、さとみん(Gt・Vo)、レンムラオカ(Gt)、おーつか(Ba)、たから(Dr)の4名で、事務所には所属しないまま活動しているようだ。
それもそのはず、つい先月まで東京都立桜町高校に通っていた同級生で結成されたバンドなのだ。

この桜町高校軽音楽部は知る人ぞ知る若手バンドの宝庫で、これまでBambooや35.7など数々のバンドを輩出している。
マイナスジジョウは令和5年度の「東京都高等学校軽音楽コンテスト」にて準グランプリに選ばれ、
その後の「全国高等学校軽音楽コンテスト(いわゆる軽音楽部の全国大会)」にて“TIME OUT”を演奏して奨励賞を受賞した。
そんな活躍のおかげでSNSで名前をたびたび見るようになり、
半年くらい前にTwitterで流れてきたときに、高校生とは思えない大人びたサウンドに魅了されてすかさずフォローした。

東京都立鷺宮高校出身のケプラ、大阪でそれぞれ別々の高校から集まって結成されたBlue Mashもそうだけど、
高校年代の活躍をきっかけに、その後全国区の知名度になるバンドも少なくない。
マイナスジジョウも高校卒業時点で、その話題は早くもライブハウス界隈の早耳リスナーに届きつつある。

“TIME OUT”は全国大会直後に3rdシングルとしてリリースされ、MVも制作。
恋愛の曲とも友情の曲とも取れるような歌詞で、青春時代の甘酸っぱい感情を閉じ込めたような楽曲だけど、
1サビ後にブリッジ的に奏でられる高速ギターリフ、ドラムのやや変則的なビートにドライブするベース、その上で《十八の僕は永遠に》とたっぷりとした拍感で歌い上げるボーカル。
まだまだオトナになりたくない……もう少しこのままでいたい……
まさに今しか歌えない、今歌っておくべきこの揺れる心情を、緩→急→緩→急と度重なるテンポチェンジで表現しているのも見事。


そんなマイナスジジョウが、高校を卒業して新年度を迎える直前の3月27日、4thシングル『甘い追憶』をリリースした。

表題曲“甘い追憶”は高2時点で存在していた楽曲のようで、
彼女たちにとって高2の秋に開催された「高校生ライブ MUSIC DAYS 2022 FINAL」で演奏している。(映像の6:11~)

《まるで夢見てるような》
《まるで逆上せてるような》
《まるで呪いにかけられているような》
なんとも言葉にしがたい日々の恋心を真正面から綴った楽曲。
学生時代の恋愛を思い返すと、自分でも制御できないくらいに盲目になってたなあ。
授業中も部活中も家に帰ってからも、その人のことで頭がいっぱいみたいな。

そして、カップリングの“笑っちゃったよな”もセットで聴いてほしい。
さとみんによるアコースティックギターの弾き語り。
日常のほんのちょっとしたことで、前の人と今の人を比べちゃうんだよな。
あと、食べ物をこぼしたり、道でこけて車に轢かれそうになったり、
そういうドジな一面がかえって好きな想いを強くさせるんだよな。
わかるわかる。
にしても、さとみんの日常の切り取り方と譜割りが上手くて感心してしまう。


と、散々紹介しておきながら、まだライブ観れてないんよ。
はよ観たい!そろそろ行かなきゃ!と自分の首を絞めようという一心で書いてみました。

最後に、つい先日、3月28日に開催された自主企画「甘い追憶〜執拗い程の幸せ〜」より“ムーンサーチライト”のライブ映像がアップされたので貼っておきます。
このページに貼ってきた映像のどの曲ともまた違った趣の楽曲。
マイナスジジョウ、そのポテンシャルは未知数だ。


■マイナスジジョウ Eggsページ
https://eggs.mu/artist/mainasu2_band_1/

■マイナスジジョウ 公式X
https://twitter.com/mainasu2_band

■マイナスジジョウ 公式Instagram
https://www.instagram.com/mainasu2_band/



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