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第45回 真面目社員ほど危険!?「言われたことしかやらない社員」は冬の時代に!?

「給与の3倍の粗利益」を作っていない社員は「赤字社員」

今日は「今、会社員が持つべき危機感」というテーマでお話ししたいと思います。

これは僕の個人的な気持ちというよりも、「いろいろ踏まえると、そりゃ、まぁ、そういう人が求められるよね」という話です。

まず、「経営者の仕事とは何か?」というところなんですけども、一行でまとめると、「『ヒト、モノ、カネ』を集め、マネジメントする」というところです。

「モノ」というのは、設備(環境)のことで、「カネ」というのは、オフィスの賃料だったり、社員を雇う為の給与だったり、そういった運営資金のことです。

なんか、「働いたらお金を貰える」みたいな感じになっているので、このあたりがウヤムヤになっちゃっているので、少し整理すると…大前提として「お金を作る」のは経営者の仕事なんです。

従業員が貰う給与というのは、「経営者が作ったお金」から分配されるので、極端な話、経営者がお金を作ることを放棄してしまっている会社(システムの上)で働いても給与は貰えません。

人を集めるのも、環境を作るのも、お金を作るのも、すべて経営者の仕事です。
その上で、経営者は「どんな人に声をかけるか?」を考えるわけですね。

そして、これも社会人の「嗜み」として知っておいた方がいいと思うのですが、会社には「黒字社員」と呼ばれる人と、「赤字社員」と呼ばれる人がいます。

言葉の通り、会社に黒字をもたらしている社員と、会社に赤字をもたらしている社員のことです。

一般的には、「給与の3倍の粗利益」を作っていない社員は「赤字社員」と言われています。

給料が30万円だったら、90万円の「粗利益」を出していないと、その会社にとっては、その社員を雇うことはマイナスなんです。
「モノ」にお金がかかるので、それぐらい必要なんですね。

ちなみに今喋っているのは高校1年生の時に、兵庫県川西市のカラオケボックスのバイトで教えてもらったことで、こんな当たり前のことすら教えないのが日本の学校教育です。

その結果、赤字社員が「自分は赤字社員」とは知らずに会社に勤め続けて、権利を主張し続けて、会社を追い込んでいるのが、日本の多くの会社で起きていることです。

社員として雇わなくても、仕事をまわせる世界になった

そして、ここからはグッと経営者目線で、「これからの会社運営」を考えてみたいのですが、今、いろんな会社が「早期退職」を募っていますよね。

あれというのは、体(テイ)の良い「リストラ」なんですけども、やっぱり会社運営していく上で一番コストがかかるのが「人件費」なんです。

今の日本の会社は、生産力が落ちた社員を雇い続けられるほどの体力はないので、「早期退職」という形をとるわけですが、厄介なのが、「早期退職しても問題ないっすよ。俺、他でもやれますから」という社員が早期退職を希望して、「いやいや、今、やめたら食っていけませんから」という社員が会社に残る…ということが、起きている。

これ、経営者(会社)の本音は、「早期退職を希望するような社員にこそ会社に残って欲しくて、早期退職したくない社員に早期退職して欲しい」というところだと思います。
しかし、まぁ、経営者は、そうはいかないことも分かっている。

なので、「早期退職」という打ち手は、経営者の第一希望ではないのですが、それでも、人件費をカットしなきゃ会社がもたないので仕方がない。

今、多くの経営者が「人材が欲しい」という希望と、「雇ってしまって大丈夫なのか?」という不安のシーソーゲームの中にいます。

そんな中、『ココナラ』とか『タイミー』といった「プロジェクトに合わせてお仕事を外注できるサービス」がポコポコ立ち上がって、仕事の外注がめちゃくちゃカジュアルになったんですね。

ちなみに、僕のVoicy(音声)も、文字起こしした後に『エニママ』というサービスを利用して、全国のママさんに記事化していただいています。

これは、まぁ、「出産したら職場復帰できない社会」とか本当にウンコだと思って、いろいろ探っていたら、子育ての合間の時間を使って家でお仕事ができるママさんと繋いでくれるサービスを見つけて、ママさん支援の1つとして、お願いすることにしました。

お仕事が本当に丁寧でいつも助かっています。

とにかく、まぁ、社員として雇わなくても、仕事をまわせる世界になったんですね。
「早期退職のリスクが下がった」とも言える。

社員がやるべきことは「自分じゃないとダメな理由を作る」こと

前までの会社は「社員100%」だったのですが、今の会社は「社員と外注のハイブリッド」なんです。
にも関わらず、「社員100%」の時代の感覚で働いている社員さんっているんです。

先日、ウチの会社のインターン生に「言われたことしかやらないんだったら、ウチの会社が、ウチの会社のスタッフにお願いする必要なくない?」と言って、若干引かれたんですけども……コレ、おもいっきり経営者目線で言いますが、ぶっちゃけ「この仕事をお願いします」をそのままやってもらうだけならば、『ココナラ』とか『エニママ』とか『クラウドワークス』とかを使って、その分野に特化したフリーランスの人に仕事をお願いした方が、費用対効果(オアフォーマンス)が良いんです。

そりゃそうですよね。
フリーランスとはいえ、専門職なんだから。
そっちが勝つ。

となると、社員さんや、インターン生が考えなきゃいけないこと、やらなきゃいけないことは何か?

それは…「自分じゃないとダメな理由を作る」ということです。

「このパフォーマンスは外注ではできないよね」をやる必要がある。

僕、インターン生にも結構バキバキに言うんですけども、「目の前に『えんとつ町のプペル』というIPと、数万人のコミュニティーがあって、自分の企画プレゼン次第で、それを使えるのに、『言われたことしかやらない』って…勿体無いどころか、キミ達がCHIMNEYTOWNのスタッフである理由は何なの?」という話なんです(笑)。

そうは言っても、「コレとコレを使って、こんなことを仕掛けてみよう」と自分で考えて行動するインターン生は10人に1人ぐらいです。
あとは「指示待ち人間」です。
ただ、「指示待ち」ならば外注すればよくて、社員である理由が無いので、今、社員として働いている人は、ここに対しては、かなりの危機感を持った方がいいと思います。

西野亮廣

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