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ドイツ的な芸術と退廃芸術|ナチス時代の芸術展について

課題をするかのんびりとこのnoteを書くか迷った挙句、noteを書くことにしました。今日は第二次世界大戦下のドイツの芸術について。

📍ミュンヘン|ヒトラー指導の下「大ドイツ芸術展」が行われた美術館の前のカフェの写真


「戦争中に芸術???」と思う方もいると思います。ナチス政権は芸術をも政治利用し、芸術を通して理想のドイツ民族像を国民に示そうとしました。ヒトラーは「大ドイツ芸術展」を開催する一方、ヒトラーの思想に合わない芸術は「退廃芸術」というレッテルが貼られました。


ナチス政権によって好まれたのは、「ドイツ的」で「健康な」「北方民族の精神」を表しているような芸術でした。過去の時代の形式を模倣した擬古典主義的な作品や、見たままをありのままに描いた写実主義の作品がドイツ的な作品として選ばれました。例えばこのような作品などです。

アルノ・ブレーカー作 『党』(Die Partei)
アルノ・ブレーカー作
カール・ディービッチュ《母》
アドルフ・ツィーグラー《四大元素》

崇高な北方民族精神を表すような、裸で肉体を強調した彫刻が好まれ多く制作されたそうです。『母』という作品も聖書に出てくるような健全な母、大地なる母を表現しているのが特徴的です。農村風景も人気でしたが女性は特に裸体の絵が多く描かれました。

ちなみに「北方民族精神とは…?」ってなりますよね。北方民族とはいわゆるブロンドの形質があり、皮膚や頭髪の色がやや薄い傾向にある人々のことです。絵画の中のキリストも色白で「ユダヤ人の特徴がない」ものがドイツ的な芸術かどうかの境界線になりました。


調べているとこのような映画を見つけました。不自然に多い女性の裸体像、そしてナチス政権の歪んだ性欲を暴いた1970年代に製作された映画です。なかなか古いのでみるのは難しそう…

『愛の嵐』(1973年)


「退廃芸術」についても書こうと思ったのですが、今日はここまでにします。読んでくださりありがとうございました✨

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