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アウシュビッツのモデルとなった、ミュンヘンのダッハウ強制収容所

【ダッハウ強制収容所】


ミュンヘンから電車で約15分の場所にあるダッハウ強制収容所。アウシュビッツが一番よく知られていますが、ここはアウシュビッツよりも前にできた強制収容所であり、この場所をモデルとして後にさまざまな強制収容所が作られました。
入り口には"ARBEIT MACHT FREI"(働けば自由になる)という文字が。共産主義者やナチスの思想に合わない人々、ユダヤ人が多くこの場所に送り込まれ、「再教育」という名目で、さまざまな蛮行が行われました。

(補足)
強制収容所に入れられた人々:ユダヤ人、共産主義者、社会主義者、労働組合員、エホバの証人(キリスト教系の宗教団体)、ロマ族(ジプシー)、同性愛者など。

こちらは入り口です。一番上の塔は監視員が見張りをするところです。
入り口を潜るとこのような建物が目に入ります。
中に入るとドイツの歴史の展示がされています。ドイツ語と英語のみです。
第一次世界大戦後の不況と混乱の中、さまざまな改革を進めるヒトラーが、民衆の救世主のような存在となっていました。"Unsere letzte Hoffnung: HITLER"(私たちの最後の希望:ヒトラー)
こちらは囚人たちの洋服や日用品を収納するクローゼット。収容所では過度な"規律"と"整理整頓"が要求されました。
寝室。狭い部屋に何百、何千人もの囚人が収容されました。
洗面所。収容人数に対して明らかに数が足りません。許可されないとしようできず、使う時間もろくに与えられませんでした。
こちらはトイレです。
展示の建物が終わると、焼却炉に着きます。このような焼却炉がある場所をクレマトリウムと言い、脱衣室、ガス室、焼却炉を備えた複合施設のことを指します。
この担架に死体が乗せられ焼却炉で焼かれました。個数が足りず増設されるほど焼却炉はよく使われました。
並木道の先には、慰霊碑やここで亡くなった人々を弔うための教会があります。
ここはシャワー室に偽装されたガス室です。
死ぬ直前まで何が起こるかわからないよう、天井にはシャワーのようなものが取り付けられています。
fumigation cubicle = 燻蒸室
死者の衣服がここでガスによって消毒されていたそうです。
収容所はこのようにレンガでできていますが、これらは全て収容者自身によって建てさせられました。粗雑なコンクリートが当時の人々の苦労を想像されます。(コンクリートを混ぜてつくるのはかなりきつい)
収容者が脱走しないように、このような鉄線が周りに張り巡らされています。所々に監視塔があり、逃げ出す収容者がいれば射殺されました。


"Den Toten zur Ehr den Lebenden zur Mahnung"
ここで亡くなられた方には敬意を、今生きている人には警告を


今日も最後まで読んでくださりありがとうございます。

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