夢メモ 2023/5/26

お父さんと一緒に病院に来ていた。
診察室ではなく、待合室みたいなところにテーブルとイスがたくさんあって、それの一つに座って先生と面談した。
先生はこちらに顔を背けたり、何故かぜんぜん話を聞いてくれない。
お父さんは右腕を負傷していたが、もう治りかけている。けれど、この病院に来たことをどもりながら、要領得ない説明をしていた。
それが、かわいそうに思えたので私は補足した。こんなことを言ったと思う。
「ここへ来る前に、別の病院で診てもらったんです。だから腕の怪我は治りかけています」
私はお父さんの右腕にかけてあるバンドを見ていた。手首と肘あたりの二本がついている。手首のバンドは、丁度病院で新生児や患者につけられるバンドに似てて、識別コードみたいなのが書かれていた。
この病院はいつも予約でいっぱいだから、受診するのに数ヶ月かかる。それで、他の病院で先に受診したのだ。
お父さんは私の説明にうなづき、強く同意していた。
私はお父さんの言いたいことを説明できて、嬉しかった。人の役に立つことができたからとかじゃなくて、自分が言ったことを承認されたり、その通りだと言われると、すごく気持ちが良いのだ…
「腕の怪我は治りかけています。だけど、それ以外の見えない問題を診てもらいたくて…」
お父さんのつたない説明に、多分この病院に来たのは、外傷の治療のためじゃなくて、精神的な部分のケアに来たんだなと思った。
私が説明を重ねようとした矢先に、左隣のテーブルに異変が起きた。座っていた男性の状態がおかしくなったようだ。彼は少し太っていて、吐き気を催しているのか口を抑え、背中を揺らしている。
私たちと面談している先生も飛び出してきた。
私は彼とごく近い席にいた。彼から何か感染したら嫌だなと思い、父も置き去りにして、右隣のテーブルに移動した。

右隣のテーブルには二人の女性がいた。彼女たちは姉妹のようだ。浅黒い肌を持つパーマの女の人たちで、黄色線で三角などの模様が描かれた赤と青の色違いのオシャレなワンピースを着ていた。
私に近い姉の方が、料理の注文は何にするかと話しかけてきたので、私はお寿司は欠かせないと言った。
彼女の近くにあったメニューを見せてもらった。ごく小さなモノクロ印刷された本だったのだが、どうやら彼女が店のHPが何かを自分で印刷して作ってきたものらしい。なんて用意周到でマメな人なんだ、と思った。
メニューはもちろんお店にも用意されていてそちらはカラーの本だった。ただ、裏表紙に提供期間が載っていて、彼女お手製のものは残念ながら古いメニューのようだった。
私はお店のメニューを見ることにした。メニューにはカラフルなお寿司が載っていた。ここはガチの和食店ではなく、海外風の和食店のようだった。

料理を決める前に時間が来た。披露宴会場の準備が整ったので、皆で会場へ向かうという。今日は大学サークルの後輩の結婚式だった。
会場前のウェルカムスペースが鮮やかな紫色の紫陽花で装飾されていた。多分新婦が好きなお花だろうなと思った。
装花に見惚れていると、別の大学に進んだ同期が友人らを連れて入ってきた。私が知らない人たちを連れていて、恐らく彼女の大学仲間だと思った。
こんないちどうに会する機会はそうないので写真を撮ってあげようと思い、声をかけると、同期は透明なプラスチックで包装されたままのでかいインスタントカメラの様なものを渡してきた。これで撮ってくれと言うのだ。
来る直前に購入して、ここに来たのか…?こんな使い方も分からない未開封のカメラを渡され、すぐ撮影できるはずなかった。
まず外装を開けて、カメラを起動すると、意外にもハイテクなのか小画面に丁寧なチュートリアルムービーが流れ出した。
赤丸のボタン一回押せば、カメラ撮影ができます。
赤丸のボタン二回押せば、ビデオ撮影が始まります……
チュートリアルが流れるカメラの端から、既に別の人に写真を撮ってもらっている同期たちが見えた。

やっとカメラの準備が整ったところで、遅くなったことを謝り、撮影するために並んで欲しいと言ったが、当然ながら同期たちは並ばない。
会場へ急ぐ彼女らの背中を見て、私も自分が既にお役御免になっていると感じた。

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