「スイート・マイホーム」を読んだ話。
今回は
神津凛子さんの
「スイート・マイホーム」
を読んだ感想を。
まあまあのネタバレ抵触中です。
どうぞよしなに。
窪田正孝主演・斎藤工監督
という映画があるという事を知り、
あらすじで面白そうだと気になっていたので
「原作があるんだ。まずは本を読んでみようかな」と軽い気持ちで読んでみたら、
怖くて泣きそう。
とんでもねえ話だった。
が シンプルな感想でした。
てっきりホラーだと思いながら読んでいたら、ん…?ミステリかな?となり、…おっと…大変ヤバいサスペンススリラーじゃないですか…… となりました。
無邪気に「わ〜いエンタメだ〜キャキャ」ってはしゃげない人間のグロさがここにある。たすけてくれ。
なんと言うのか…これは、なんと言ったら良いのか…
「自分のいま見ている世界」が
「間違ってはいない」という認識自体を疑わずにはいられない。
信じられるものなどなにも無い。
ぜんぶ、ひっくり返る。ぜんぶ、くるってる。
そのような感じですよ。
そういう意味では紛う事なきホラー。
こういうのを読むと、霊などより人間の方がよほど禍々しいし、霊的現象などかわいらしくすら感じてしまいますね。
序盤から不気味さがマックスなのにずっとそのテンションで進むし後半はますますえげつなさが増していくしラストも「…お…おぉおおお………」と這いつくばって呻きたくなる結末なので、
これは心が弱ってるときは読んだらあかんやつです。病む。
こんな…こんな、読んだあと意味もなく不安に駆られて落ち着かなくなる本あります…!?!? 本として大成功だよ!!!(おちつけ)
久しぶりに読後にこんな精神をやられた話を読んだので、少々動揺をば。失礼。
それにしても、この話のような「家」に纏わる恐ろしさみたいなものは、誰しも感じたことがあると思うのです。
安心安全であるはずの「我が家」が恐怖の対象になるとか、もう、もう、どうすれば……
読み出すと止められないぐらい、続きがどうなるのか気になってしまう面白い話だけど、如何せん毒が体に濃厚に回りまくるので取り扱いにはちょっと注意ですね。私に癒しをください。
読んだ直後、「これ映画観るの無理かも」と思ったけど、でもやっぱり映画の予告にはそそられるし、気にはなるので… この毒が抜けた頃合いに、怖いものみたさで恐る恐る鑑賞してみたいです。
エンタメを楽しむには、パワーと余力が必要ですよねえほんとに。
夏を涼しくするのにうってつけのゾゾゾ本、
どうぞお試しあれ。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
それでは。
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