母と娘のちょうど良い距離感
子供が3人もいて、自分はフルタイムで仕事をバリバリやりたい…それなら、自分の実家の近くに住む。王道なはずですよね。
でも、私達夫婦は、10年前に次男が小学校入学のタイミング、3男が産まれる前に実家(東京)の近くを離れ神奈川に引越しました。
なぜ、実家の近くという恵まれた環境から離れて、親から助けてもらえない場所に引越したの?
よく聞かれます。
私は、最初の夫が亡くなって、シングルマザーになり実家に戻ってからは実家に同居、その後、今の夫と再婚してからも、実家からスープの冷めない距離に住んでいました。
再婚してからも、フルタイムで働いていたので、子供達は、小学校や幼稚園が終わったら、実家に帰り、夜8時ごろ私が迎えに行くような生活をしていました。
両親と私達親子の関係は、私がシングルマザーになって実家に戻った時から大きく変化しました。
生活を一緒にし、私達親子を助けるために全力を尽くした両親は、相当の力を使い、関係性も密なものになっていました。
単純に、孫が可愛いから甘やかしちゃうそんなじじばばと孫の関係ではなく、私と両親も自立した娘と親という関係ではなかったと思います。
父親を亡くした息子達は、とても扱いずらい時期もあり、長期に渡るイヤイヤ期のような孫を、毎日毎日面倒を見てくれていました。
私も仕事に没頭して毎日忙しく、子供達の事や家事、あらゆる事を母に頼って生活していました。
近くにいればいるほど、親は私や孫達の事が心配になり、口を出したくなるし、言い合いになる。
それでも、私も親を頼りにしないと両立が出来ない…
その関係がだんだん窮屈になり、私が求めていた「完全な自立」とはかけ離れて行くように感じ始めたのです。
私の夫との死別と言う大きな苦難をキッカケに、一緒になった両親と私達親子でしたが、そろそろ、普通のじじばばと孫、普通の親と子の関係に戻したい…そう考えるようになっていました。
でもでも
本当に実家から離れて大丈夫?
子供達を見てくれる人が近くにいなくて大丈夫?
仕事を続けられる?
膨大な家事、育児、仕事やり切れる?
正直、不安も沢山ありました。
1人で出来る事の限界はある。全てを同じようにやろうとすれば、破綻する。捨てる勇気が必要なんだ。
そう考え、引越した後は、自分の仕事、家事、子育てを整理して、公私融合の働き方に変え、よほどの事がない限り、自分の力でなんとかする生活スタイルにしていきました。
とは言え、3男の出産、その後の復職と実家を離れた事を後悔するくらい大変な時もありましたが、私は誰にも縛られず自由に仕事がしたかったから、今となってはこれで良かったのかなと思います。
普通の母娘として、休日に一緒にアフタヌーンティーを楽しみながら、今の母との距離感が、私達親子にとってちょうど良い距離に戻ったんだなと感じた1日でした。
ワーママは「実家の近く」「実家と同居」が王道と言うアドバイスが多いですが、親子の距離感は人それぞれで、誰も近くにいなくてもなんとかなるよと言うお話しでした。
核家族で、子育てと仕事の両立に奮闘しているパパママに少しでも参考になれば幸いです。