28歳のゴールデンウィーク
28歳のゴールデンウィーク。僕は長い連休を迎えていた。
川崎駅西口の19平米の部屋で夜中、一人で鏡月を飲んでいた。
お酒で理性を吹き飛ばさないと、耐えられないような孤独を感じ、
後先考えないペースで飲んでしまっていた。
次第に高揚した気分になり外に出て春の涼しい風を感じていた。
気づいたら朝方、僕は幹線道路の脇の歩道を歩いていた。
どれくらい歩いたか、足の痛みも感じながら、現在地もわからず歩いていた。
時間を見ようとスマホを取り出そうとしたけど、見つからない。鍵もポケッ