春だから 光を選んでいいんです
第1週 4月7日〜4月13日の記憶。 それを探る試みです。
一年間のルドルフ・シュタイナー超訳に挑戦中です。
今週は、新年度。始まりの季節ですね。
春になり太陽の暖かさに感謝の気持ちを送り、
自然の流れとともに、次のサイクルへと自己成長してゆく
ヒントが隠れています。
では、読み解いていきましょう。
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春、復活祭
はるか彼方から
太陽が心へと語りかける
そして、心の奥底からの歓喜が
光と一体化する
自我の殻から
劫波への想いに広がり
微かに人間の本質を
大いなる存在に重ねてゆく
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太陽
復活祭の起源は、太陽神と深い関係があるそうです。太陽は常に光を注ぎ、地球の生命活動にはなくてはならないものですよね。そのような理由で太陽神が世界中で崇められてきたのでしょう。
春になり自然の息吹が全快になります。この時季、太陽によって、地球が息を吹き返し始めたことを、植物がものすごいスピードで成長する姿を観ることで気づけるんです。
主役の桜以外にも、植物たちは花を咲かせています。小さくて見過ごしてしまいがちですが、ほんとに小さくても満開をむかえているものが沢山あります。観察力を高めて「観てみる」ことをして、「ワー、スゲーなー」という驚きと歓喜をぜひとも受け取ってください。
きっと、春のおぼろげな光の中で輝いている美しい姿を、
見つけられるでしょう。
その光景はまさに復活の象徴、再生の祭典です。先人たちが太陽を神として崇めた意味を感じ取れるでしょう。
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劫波
劫波、劫とは仏教などインド哲学の用語で、極めて長い宇宙論的な時間の単位。1つの宇宙(あるいは世界)が誕生し消滅するまでの期間といわれているものです。そこを拡大解釈をして、ひとつの循環の単位ととらえてもよいのではないでしょうか?
こよみであれば一年。
ただその一年は、人間にとっては、一生のことであり。
宇宙にとっては、1劫 = 43億2000万年であったり。
時のスピードは違いますが、成長という視点での共通点があるのではないか?と、シュタイナーは、とらえていたのです。
ですから、あなたの存在が43億2000万年という周期の中で、必要不可欠な大きな出来事(成長)であるという感覚を身につけて欲しいという願いが込められていると詞(コトバ)の節々に感じるのです。
あなたの行動、選択、経験が宇宙との関わり合いの中で、どのように意味を持つのか?を探り、実行してゆくプロセスが秘められているのでしょう。
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光
モノゴトを観察するときに、
どのような光に照らされているかを意識することが大切です。
制作をしていると「光」の存在を無視することはできません。よく、「絵を描くには北側の部屋がいい」という話を聴いたことはありませんか?
実は、直射日光では時間とともに光が変わってしまいますし、陰影がキツすぎたりして描きにくい場面が多く、アトリエは北側に窓があって寒い部屋。というのが定番だったりします。美大のデッサン室は、あまりの寒さにシベリアと呼ばれていました。
写真の撮影でも、モノクロで撮影するときなどは、直射日光より光が拡散した曇りがちな方が被写体のディテールをとらえやすく、何か深みが出るというか、好みの写りをするのを覚えています。
かといって、何でもかんでもそれが良いわけでもなく、表現によってどのような光を選択すべきかの判断がとても大切なのです。
そう考えると制作に限らず、モノゴトがどのような光に照らされているか?という観察眼は日常生活にも応用できるなと思うのです。
直射日光でコントラストがきつい状態
北窓からやんわりと安定した光がそそがれている状態
カーテン越しのやわらかい光に包みこまれるような状態
風で流れる雲の影響で、変化している光の状態
日暮れ間近で薄暗い状態 等々
自分が美しいと思える光のもとで、モノゴトを感じ観る。
それは、自己表現にも直結しますよね。
ニュースや会社や学校の情報なんかも、どのような光のもとで動いているのかを観察してみるのは、いかがでしょうか?
遠く太陽から送られてくる光が、心に大きな影響を与えているのだと、
そして、あなたも表現者であれば、
自分で光の質や量を選んでも良いのだ…選ぶべきなんだと
感じられるかもしれませんね。
光を意識的に選択することで、太陽から送られてくるパワーも同時に感じ
それらを重ね合わせることで気持ちのコントロールができて
自己理解や自己表現などにも、つながるのかもしれません。
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シュタイナーさん
ありがとう
では、また
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