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詩「きっと英雄は来ないと言ったよ!」

はじめての詩です。


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ケーキを食べなかったのは僕だけだった、その理由を70字以内で説明しなさい、と言われてもしかたないレベルのことをしでかしたのだろうか、僕は、頭のなかでは、蝶のように舞う蜂、であり、蜂のように刺す蝶、でありたい、とつねづね願っているのだが、くそ、そんなに単純じゃないらしい、これで70字くらいかな、満足ですか。

速いほうのワイパーみたいに、計器が指し示す、判読できない数字を、生きるために解釈し続けている、僕は、暇さえあれば、祭壇をつくって、神様に壊されないように、雨乞いをする、祈っている、と言えば聞こえはいいが、実際、と僕が思いこんでいる、のところは、展開図にのりしろを付け加えている、のだ。

その契機は誰にも知られていないはずだ、はずだったのだが、SNSの普及によって、日本語でいう、鳥、の渡りによって、誰もが知る常識になる、恐れがある、たとえば、僕が好きじゃないということ、信じていないということ、用意しているということ、創造しているということ、は、流されたほうがいい、川に、七夕じゃなくても、短冊として、願いを書き留めていれば、いつかは、橋が、叩いてもこわれない橋が架かる、といわれている。

蜃気楼のように、義経ぎけい信長しんちょう慶喜けいき、と読まれるのが普通である、並行世界は、本のなかにしか存在しない、僕は、どこまでも水色の自転車を押して、押し殺した息を運ぶ、宙に浮かぶ過去は燃えない、代わりに、消えない、残り続ける、柔軟さが仇となって、反対運動が広がるかもしれない、そんなときこそ、下剋上、下剋上です。

何年、とかじゃない、それはたいした問題ではなく、刑期は回帰する、運命を愛する、たとえ、隕石が降ってくる、と朝のニュースが伝えていても、もし僕が鳥だったら、あなたのところへ飛んでいくのに、襲う、すべての旅人は別れを告げず、すべての火はゆらめく、あからさまな自然が僕たちを奪い、それでもいいか、と思えるような、絶対聖者のメモリーカード。

いい、僕は言ったよ、景気とは、あまりにも、雲をつかむような、もしくは首をつかむような、戯言、というと怒られるかもしれないけれど、誰だ、あなたにとって、反りの合わないものも、殺さず、生かさず、折れ線グラフの内側へ、もっと広く、もっと深く、どんと、落とされる直前の、直前で止まる必要は、ない、罪を遠くに認めて、怪しさを振り切って、歩く、空気抵抗を考えた形で。


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