私の刺繍ブラウス
20年前にエクアドルに留学して、
その後日本に帰国してから、
ずっと開けていなかった荷物の中に、
私のために作ってもらったブラウスがあることを思い出した。
恐る恐る開けてみた。
箱の中から、
当時の匂いともとれる独特の匂いとともに、
赤とピンクのグラデーションの
バラの花の刺繍が
連続して施されたデザイン。
胸元から背中、腕回りにまでぎっしりと刺繍がされている。
そして、首元と袖には、控えめなフリル。
取り出したあと、
トルソーにかけて眺めていたら、
箱の中に眠らせておくのはもったいないなって
思うようになってきた。
現地でも、日常着にすることが減ってきて(洋服を着用)
学校やオフィス、役場で働くようなひとたちに、
この衣装を積極的に着るように
呼びかけているぐらい。
私もまた着る機会ないかなぁ…
日常着に使えないかな、
日本の生活の中に取り入れて、
もともと現地のひとたちが大事にしてきた衣服における、
彼らのアイデンティティに繋がることができないかなと思うようになってきた。
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