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北京、PCR検査が意味をなさない

12月6日にゼロコロナ政策をやめた北京、
今、ものすごい勢いで発熱者が増えています。
 
「感染者」ではなく、「発熱者」なのは、
こうなった今、発熱したからといって、
それが新型コロナ感染のせいなのかどうか、
確認しない(できない)人もいるからです。
検査キットも不足していますしね。
 
解放(笑)直後は、自宅検査キットの買い占めや
価格のつり上げなども起こったようですが、
我が家は最初から買う気なし。
みんなが欲しがる時期には手に入りにくいだろうし、
どこへ行くにもノーチェックになった今、
キットを必死に探してまで
あえて検査する意味も感じません。
この時期、発熱したらほぼコロナだろうという認識です。
 
かつて感染対策が最も厳しかった頃、
検査場での毎日PCR検査のほか、
うちでも毎日検査するように言われ(つまり1日2回)、
無料の検査キットが配られましたが、
その後、家に余った大量の検査キットは
邪魔なので全部捨ててしまいました。
「あれ、取っといたらよかったかな」とちょっと思った程度。
自費で買わないといけなくなってはじめて、
無料のありがたみを感じた次第。
 
しかし、新型コロナ陽性にになっても、これまでのように
「街道」という市役所より小さい政府の管轄部門に
報告しなくてもよくなったし、
陽性ということが分かっても、
基本は自宅でおとなしくして治るのを待つだけです。
 
社区(地区自治体)からの通知では、家族が感染した場合でも、
同居者は家の外に出てごみ捨てや配送品の受け取りを
してよいことになっています。
外に出ていいということになれば、
生活必需品の買い物をする可能性もあるでしょう。
 
これまでは感染者に接触した可能性がわずかにあるだけで、
社区の担当者がやって来て、自宅に電子カギを設置され、
家族全員ドアの外に出ることを禁じられましたが、
いきなり何も管理されなくなりました。
むしろ報告してくれるな、といった態度に
正直最初は、にわかに信じられない気持ちでしたが、
1週間ほどでこの状況にも慣れました。
 
つまり、感染者や家族は自重しようというだけで、
誰かに管理されたり、行き先を制限されたり、
罰せられたりすることは基本的になくなったということですね。
ある意味、自由になりました。そして、
感染しても報告せずに自宅で回復を待つ人が大量にいるのだから、
6日以降の北京の新規感染者数の発表はほとんどあてにならないですね。
 
町中のあちこちにあった無料PCR検査場の多くも
解放直前から急速に閉鎖し、
また、検査結果が出るのも急に遅くなりました。
今週月曜日に夫が受けたPCR検査の結果は、
4日後の木曜日になってやっと「陰性0日」の表示が。
 
今現在、入院病棟を訪れる人は一応
PCR検査陰性証明が必要ということになっているようで、
夫は火曜日に入院中の親戚に会いに行くために
前日に検査場でPCR検査を受けたのですが、
待てど暮らせど結果が出ないため、
結局親戚には会いに行けず。
以前なら、前日夜に受けた検査結果が、数時間後の深夜、
または翌朝には表示されていたのですが、
解放前後から、検査結果が出ない、遅いといった
巷の声を聞くようになりました。
 
検査を受けて4日後に結果が陽性だった、とか、
「検査から0日です」という証明があっても、
この4日間に陽性患者と接触している可能性も大いにあり、
「検査から0日、陰性」という結果を持って
入院病棟に行くことにどんな意味があるのだろう?
本当に検査の意味がなくなったな、と感じています。
 
政府はもう、国民にPCR検査をさせない方向なのかもしれないですね。
解放2日前の12月4日には社区から、
 
「PCR検査に行ったら、10人ひとからげになって
 同じ試験管だった人がすべて陽性者扱いとなって
 生活に影響が出る。特に必要性がない限り、
 毎日PCR検査には行かないほうがよい」
 
といった通知がグルチャで流れてきたりしました。
これまで住民のPCR検査を積極的に進めてきた社区が
そんなことを言うなんて、と思ったのですが、
これも解放前の伏線だったのかもしれません。
だいたい解放の2、3日前頃から、
新型コロナは風邪に毛の生えたようなもの、
みたいな論調がSNSやテレビなどで大々的に流されたのと
ほぼ同時期です。
 
解放直後は、いつも行っていた(笑)PCR検査場が
急に閉鎖されて、どこで検査をしたらいいんだ?とか、
前日早めの午後2時に検査に行ったのに
翌日になってもスマホに結果が表示されない、とか、
焦って社区担当者に詰め寄っていた住民たちも、
今はもう慣れたのか、社区のグルチャで
そういうことを尋ねる人もいなくなりました。
 
つづく。

12月13日夜7時過ぎの王府井

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