書評『意思決定入門』
数多くのケーススタディを通じて、意思決定において考慮すべき事項や考え方について学ぶことができる本です。
ケーススタディでは、実際にどのような意見があったのか、その理由は何なのかまで掲載されているので、実際に授業を受けているような感覚で読み進めることができます。
イントロダクションでは、東日本大震災発生時の東京ディズニーリゾートの営業再開時期に関するケーススタディが紹介されています。ケーススタディがどれもイメージがしやすいものであることも読みやすさを後押ししています。
また、意思決定に関する理論として、意思決定論、ディシジョンツリー、経済性分析、ゲーム理論といった各種理論の説明がなされていますが、どれも初心者が置いてけぼりにならないようにわかりやすく解説されています。
各理論の説明はされてはいるものの、意思決定には感情も影響し、経済合理性だけで杓子定規に判断できるものではないことも言及されています。
意思決定に関する理論を学びつつ、人の感情がどのように意思決定に影響するのかも学べるため、実践的なものになっています。
様々な場面の意思決定において有効かつ実践的なスキルが豊富なケーススタディを通じて学べる良書です。
意思決定に関して勉強してみたいものの読み進められるか不安に思う方も安心して読み進めることができるものになっています。
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