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いよいよ引き渡し

定期購読マガジン5月最後の配信です。今回は写真が多めです。

長い道のり

東京でお店をやろう、と思ったのが2018年の秋。東京に引っ越したのが2019年の冬。物件の契約をしたのが2020年の冬。工事に着工したのが2021年の春。

そして5月31日。いよいよ物件の引き渡しです。

心に決めてから2年半。長かったな、と思います。

この定期購読マガジンは月に4回の配信で、カフェに関連したお話や、飲食店についての話を、僕が日々考えていることを交えて、皆様にも追体験してもらいつつ「飲食店、特にカフェへの興味関心」を強めてもらおうというwebマガジンです。
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あわよくば、このnoteを教科書に、開業しました、売り上げが伸びました、という方が増えたらいいなと思っています。もう既にいらっしゃいますが、本当に嬉しいです。

これまでに店舗を2つ作りましたが「さて。やろう」と思ってからここまで長期的な計画で進めたことはありませんでした。物件探しから数えてもせいぜい1年未満。

実は東京に引っ越してすぐの頃に師匠から「1年何もしないで街を見ろ」と言われました。

「金銭的にもそれは難しいのでは」と思いましたが結果的にそれ以上の期間何もしなかった。コロナウイルスの影響もあったとはいえ、まさかここまでゆとりを持って店作りが進むとは思いませんでした。何よりも発見だったのは「2年くらいであれば多少犠牲を払えば働かなくても食っていける」ということでした。

やればできるのだな、と。

2017年のノートに「東京に1ヶ月住む」「店を1ヶ月休む」という新年の目標が殴り書きされていたがこれがどちらも叶ったことになります。この2つは同時にやれば不可能ではないように思えていましたが思った以上にハードルが高く、ずっと叶えられずにいました。

コロナウイルスの影響で店は半年も休業、自分は東京に引っ越して2年。意図せずどちらも叶ってしまったのです。

その甲斐あって東京のいろんな街を西から東へかけてゆっくりと見て回ることができました。どんな街でどんな人が住んでいてどんな雰囲気でどれくらいの相場なのか、など。おかげさまでいろんな街が好きになり引き渡し間近の今でも「あ、このまちもやっぱりいよね」と思うシーンが常にあります。でもやっぱりPENITENTっぽいかというとそんなことはなくて今作っている形は今の場所じゃないとね、と思えます。

とにかくこれだけ巨大な都市でそういう風に納得できるところまで来れたのは単純に「時間」のおかげだなと思っています。

東京でお店、はすごいこと?

自分の会社は宮城県の仙台市に本店があるのですが、その中で2店舗運営したこともありその商圏でお店を増やしていくことは難しくなさそうでした。

特に仙台という街は特殊な街で、新しいものが入ってくるのは遅くそれが無くなるのはとても早いという「消費」と「興味本位」の街です。先行者利益が大きく、それは近年さらに顕著でうちのような10年も営業している店であればお客様は信用し利用してくださいます。

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お店にも来てくださいね〜〜!!