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秋の薔薇で、ふと季節を感じた話。

前回筆を取ったのが7月。それからあれよあれよと感染症の第5波がやってきて、軽井沢には夏がやってきて、たくさんの出会いと別れがあり。今、ほっちのロッヂには薔薇がひっそりと、見頃を迎えている。

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秋の薔薇は春のように豪奢には咲かず、ひっそりと首をもたげるのがいい。

レディ・ヒリンドンという薔薇がある。
ティー・ローズで、オールドローズに含まれるけど、噂に違わぬ四季咲きで、アプリコット色の花がとても繊細な色合いを出している。(こちら写真を撮り忘れたのでネットで調べてみて欲しい。とても綺麗なのです)

となりにはブルームーンがとてもいい匂いを放ち、「いい匂いだね!」とロッヂのメンバやに佇む人たちと会話を交わし、楽しんでもらうのも、これまた風流な時間と思う。

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ハイブリッドティーローズであるブルームーンと、ティーローズのレディ・ヒリンドンがだいたい同じ時期に蕾をつけるのを見て(かたや一季咲きのオールドローズやつるバラは、もりもり葉っぱを茂らせている)、なるほどハイブリッドティーローズは名前の如くティーローズと血を同じくしていることを、感じさせられる。植物は、しっかり季節を感じている。

これらの苗は全て今年の春に迎え入れた子たちで、まだまだ小さな苗が軽井沢の気候で健気に咲く様子は、本当に愛おしく感じ、また季節が着々と移り変わっていることを教えてくれるのだ。

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この2ヶ月とすこしの間、何かことばにしたい思いも、ことばにしたいこともたくさんあったけど、ことばにすることを躊躇っていた。
8月のコロナの波はいよいよ軽井沢も、という戦慄するような感覚で、医療従事者たる自分が綴ることばがどう受け取られるのかが怖かったのだ。

感染症で翻弄されていた1年前、そして落ち着いた冬ごろに、自分は乗り越えたと思っていたけど、違っていた。
これからも波のように感染症はやってきて、感染症ではなくても、いろいろなできごとは予測ができないままにやってくる。

予測できないことを楽しむのは正直苦手だ。
苦手だからこそ向き合いたいと思う。
そうできないときは、少し休んだらいい。

少し凪のようにおとづれた秋に、薔薇を眺めながら。
原点に立ち戻って、暮らすことと働くことを織り交ぜて過ごしたいと思っています。

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