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9日という日。

2021年5月9日。真夏のような気持ちのいい晴れ。顔に心地良い風が何度も触れてくる。流れてくる大好きなメロディに自然と身体が動く。なんて贅沢で幸せな日なんだろう。

今日はスージーの3歳のお誕生日。

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Twitterでも大好きなひとたちが、スージーにおめでとうと言ってくれて嬉しい。本当にありがとう。この3ヶ月間、私は何度もスージーに救われた。

姫が2月9日にお星様になって、今でも硬くなった彼女を抱き上げた感覚は忘れられない。私にとってネコとは、愛の象徴。だから最期は息が止まるくらい心が苦しい。それでも一緒にいることを選んでいるから、いつ最期を迎えても後悔しないように全力で愛している。

私がスージーに救われたというのは、姫が私にしてくれていたことを彼女が代わりにしてくれてるから。姫が生きている時にはやったことがないことまで。たまに驚かされて、悲しみに浸ることのない3ヶ月だった。

そして、2月に書いた姫への記事をようやく公開する気になった。今でも思い出すと、涙が止まらなくなる。でも姫のお星様になった日も、スージーのお誕生日も、9日。このタイミングで心の内を表現したくなった。少し長いけれど、大切なあなたに読んでもらえると嬉しい。

姫とわたし

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早く帰りたいのに、私の足が動かない。

彼女に会いたいと思えば思うほど胸が締めつけられて、最寄駅で動けなくなったのは、彼女がお星様になった翌日の会社からの帰り道のことだった。

ようやく歩き始めて見上げた空には、綺麗な星がきらきらと輝いていた。

いつもならエアコンの温かい風が当たるリビングにいるはずの彼女が、私のベッドで静かに”おかえりなさい”と出迎えてくれた。私もいつもと同じように彼女を抱き上げて、ぎゅっと抱きしめて”ただいま”とキスをした。

ようやく仕事から離れて笑わなくていいと思えたら、涙が次から次へと溢れて止まらなかった。

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姫のお誕生日は、2012年9月1日。家族として迎えたのは、同じ年の12月1日。

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生後3ヶ月の彼女の左手には、皮膚真菌症。

引き取りに行ったペットショップで、店員さんから真菌症が治るというクリームを勧められ、なんて悪徳なお店!と怒っていたことが忘れられない。お世話になっている先生のところへ行き、お薬を処方してもらって、他の猫と隔離する生活がスタート。

完治したのはそれから1カ月後。

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家族になって8年と少し。たくさんの思い出に触れるだけで、ふっと笑えたり、ぽろぽろと涙が溢れたり、心が大きく揺さぶられる毎日。こんなに揺れるのは彼女を深く愛していたから。

だから心が感じるまま、笑いたい時は笑って、泣きたい時は泣こうと思う。

彼女と一緒に寝て、起きて、ごはんを食べて、と同じような生活スタイルになったのは、ラックスがお星様になった2018年6月から。

お互いにとってラックスという存在は大きくて、失った時の悲しみが深かった。ラックスがいなくなって半年経っても、彼女はラックスが息絶えた場所で、ずっとぐるぐる回りながら鳴いていた。こういうシーンを見ると、動物にもいろんな感情があることに気付かされ、考えさせられる。

私たちの2年8ヶ月という時間は急速に深まり、濃くなったのは自然のことだった。

姫がお星様になる前の日の夜、歯磨きをしている私の元に、いつものように寝ようと言いに来た。彼女を抱きあげて、彼女の両手が私の右肩に乗る態勢にして抱っこしながら時間をかけて優しく撫でた。

彼女は喉をゴロゴロと鳴らし、身体をぐぃぃぃんと伸ばしながら、私にぴたっと身体をつけていた。その時間がとても幸せで、その日は終わらせたくなくて、抱いている感覚やぬくもり、彼女から聞こえてくるものを感じてから一緒にお部屋に行った。

そして、あとはいつものように、私の枕元にある彼女専用のベッドに入り、私は彼女の身体に顔を埋めて、”ああ、幸せ”と言う私。そんな私のおでこを舐めてくれて、”うふふふふ、ざらざらした舌だね”って、笑いながら寝る。そんな私たちのおやすみ。今ではあの日が大切な宝物になっている。

お星様になった子たちとは、最期の前に必ず幸せなエピソードがある。

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確かに失ったという事実は、私を悲しくさせる。姫が息絶えたあの日、自宅に帰ってから姿を見ずに数時間過ごし、そういえば姫は?と家族に聞いたら、夕方から見ていないとなり、慌てて探した。

彼女が居たのは、私のベッドの下だった。右の頬を床につけて、寝てる?って思ったけれど、息をしていないのが分かった。急いでベッドをずらし、少し硬くなった彼女を抱き上げて、声を出してわんわんと泣いた。

ラックスや姫みたいに急にお星様になるのはこれからも起こりうること。だから今まで通り一日一日を後悔しないように、彼らを心から愛していくこと。命を預かるってそういうこと。

本当にたくさんの愛をありがとう。
この世から形がなくなっても、ずっと愛してるね。

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私と家族になれて幸せだった、そう思ってくれていたら嬉しい。

久しぶりに思い出して書いていたら、涙が次から次へと溢れてきて大変でした。でもこうやって心の中にある大切な想いを言葉にすることができて良かったです。最後まで読んでくれてありがとうございます。

由季

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