わたしにとってのネコ。
この時期になると思い出す愛猫がいる。
2018年6月4日にお星様になったロシアンブルーの男の子、名前はラックス。翌月7月1日には9歳のお誕生日を一緒に迎えるはずだった。
6月3日、いつも通りベッドの下にいるラックスの頭を撫でながら、「今から2泊3日で青森に行ってくるね」と言い、母と祖母のいる青森に向かった。その日は祖母のお世話をして早めに眠りについた。
翌朝、父からの電話を今でも鮮明に覚えている。感情を露わにしない寡黙な父が「ラックスが死んじゃった」と泣きながら伝えてきたから。あまりにも突然で理解ができず、かかりつけの先生のところに連れて行くようにだけお願いした。
夕方に先生から電話がきて、死因は肥大型心筋症だと伝えられた。
数週間前にびっこを引いて歩いていて、触ると痛がっていたのが前兆だったらしく、私はすぐに治まったので病気を患っているとは気づけなかった。この病気は気づかないのが一般的で、仮に病気が判明しても最期まで薬を服用して延命措置をすることになり、安楽死を選択する人もいると言われた。
6月5日21時過ぎにようやく自宅に戻り、リラックスして寝ているようなラックスに再会して、涙が止まらなかった。ああ、本当に死んじゃったなぁ、、、って。
最期はもがき苦しんでいたはず。だけど、その時のことを父に聞いても教えてくれない。ラックスは私にだけ従順で、私がとても愛していたのを知っているからだろう。今も「どうだったかな」としか言わない。そんな父の優しさに感謝してる。
歴代猫は11匹、今まで看取ったのは2匹。
うりぼう(雑種)
夢子(雑種)
サンタ(雑種)
クロス(雑種)
ピット(雑種)
ラックス(ロシアンブルー)
ミック(アビシニアン)
姫(トンキニーズ)
すず(スコティッシュフォールド)
レオン(保護猫)
スージー(ロシアンブルー)
そして、お星様になるまでしっかりとお世話をした経験は2回。
●サンタ
定期健診の時に腎臓の機能が低下していることが判明し、19歳で介護生活が始まる。毎日やることは、点滴を皮下注射と注射器でごはんだったのが、目が見えなくなって歩行補助、排泄補助、おむつ交換と増えていった。
私のベッドで寝るのが好きなので、身体を縦にしたままベッドの傍で寝る生活が1ヶ月。一度病院で容体が急変したものの何とか安定し、最期は私が仕事から帰ってくるのを待って、一鳴きしてから息が止まった。これが私にとって初めての看取るということだった。
●ピット
15歳で心臓と腎臓の機能が低下していることが判明。この場合は心臓を良くしようとすると腎臓に負荷がかかり、腎臓を良くしようとすると心臓に負荷がかかるため、常に注意してみておかないと状況が一変する。
水が飲めないから皮下注射して点滴をするのだけど、胸に水が溜まるので(溜まると苦しい)定期的に水を抜いてもらう必要があり、また低体温症だったので(皮下注射をすると体温が下がるから)身体を温めたり、あとは何かのきっかけで呼吸がおかしくなることが頻繁にあった。
介護生活は3ヶ月続き、最期には肺がんになった。この頃は寝れなくて、そのまま仕事に行き、帰ってきたら看病しての繰り返し。そして家族全員に見守られて息を引き取った。
猫歴30年の私にとって猫とは?
私にとって猫とは?と考えると、絶対的な愛を注ぐ存在であり、私にも絶対的な愛をくれる存在。
家族や友人、付き合ってきた男性はもちろんのこと、幼い頃からの猫たちに対する愛し方が、私の人間への愛し方を形成したと言っても過言ではない。
今、私には5匹の猫がいる。
ということは、あと5回は看取ることになる。
その中で変わらず私が大切にしていくことは、毎日全力で愛すること。
全力で愛していると「あの時もっとこうしてあげていれば良かった」という後悔がない。看病していた時も自分たちができることをすべてやりきってきたから後悔は一切ない。だからいつ別れが来ても覚悟ができている。
それが私の動物との向き合い方。
いつもいろんなことを教えてくれてありがとう。
これからも全力で愛していくね。
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