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『これからの会社員の教科書(田端信太郎/SBクリエイティブ)』は、すべての会社員必読の書だ。

この本に救われた


この1〜2週間で2つほど、仕事で結構なトラブルが重なった。
トラブルには謝罪がつきものだ。たとえ自分が悪くなくても、謝罪しなくてはならないシーンがサラリーマンにはある。
よって、先々週あたりからずっと、ストレスフルな日々が続いていた。

しかし、本書を読んでいたおかげで、何とか切り抜けることができた。
たとえば、謝罪に関しては以下のような内容がある。
これを読んだことで、トラブルに対して逃げずに正面から対応することができ、その姿勢が評価され、解決に至った。

・「実際の人間社会の中で、揉めごとに巻き込まれて胃が痛くなるような経験がどれくらいあるかが、いざという時にモノを言うのです。

・お詫び訪問はいわば「コント」です。怒っている人の待つ会議室のドアを開ける前に「コント、お詫び訪問!」と脳内で言うくらいの気持ちで、ちょうどいいです。

・1時間くらい怒られ続けた時でも、はるか上空から俯瞰すると、「地球上にはもっと大問題がいっぱいあるよな」と気楽に思える。

もちろん、謝罪に関することだけではない。
本書には、サラリーマンのあらゆるシーンに必要な教えが詰まっている。

読書メモ

(※個人的なメモのため、一字一句が本文と同じではありません)

仕事は辛くてつまらないものだと思いながら消極的に過ごすのか。本書を読んで世界で最も面白いチームスポーツとしてのビジネスを満喫しながら生きていくのか。

上司もある意味であなたというプロのサービスを買っている「お客様」です。

一番ダサいのは「周りが帰ってないから帰らない」ということです。周りの空気を読むのではなくて、職場にいる必要がないのであれば帰ればいいのです。

初めて行く所であれば、1時間前には訪問先のビルまで行き、受付まで確認した上で近くのカフェなどで待機する。これは当たり前のリスク管理です。ポイントは受付まで確認しておくことです。

仕事を依頼された時に、その「ゴール」と「制約条件(使える費用、納期までの時間、動員可能な人材等)」をセットで聞くことのできる社員は「できる社員」です。

ゴールがどこにあるのかを確認せずに、サッカーする人なんていません。しかし、ビジネスの場面ではそういうことが多くあります。ボールを持って何となくフィールドを走り回って汗をかいているだけで「仕事した」と勘違いしている人が多いのです。

ビジネスは全方向で100点満点を取ることなんて無理です。この「捨てるジャッジメント」ができるかどうかが大切なのです。

企画書の作成でも、営業でも、プレゼンでも、新人にとっては全てが「ありがたい経験」です。場数をこなして、自分のスキルアップをするチャンスだと捉えればいい。それによって自分が何を得るのかを考えれば、全ての仕事に意味が出てきます。

とにかく相手の状況を想像することです。ダメなビジネスパーソンの典型は、電話で連絡をして相手が全然出ないのにかけ続けるような人。メールを送って全く返事がないのに送り続けるような人。ある手段で連絡をして反応が悪いのに、同じ手段を繰り返し使う人はセンスのない人なのです。

メールを送るタイミングは「朝一」がいいと言われます。「さあ、仕事しよう」と相手が思っている時にポンとメッセージ、受信箱の一番上に届くと読まれやすいし、印象がいいのです。

人間は「自分のことを理解してもらえている」と感じると、安心感につながります。

上司やお客様からのメールへの返信は、早ければ早いほどいい。早ければ一行で済みます。「承知しました」「検討します」だけでも失礼にはなりません。すぐに返しているからです。

自分が、今ボールを持っているのか、いないのか?持っているボールは次に誰にパスすべきなのか?毎日、朝一番と夜、その日の仕事を終える前に確認しましょう。これは基本中の基本、サラリーマンの鉄則と言えるでしょう。

ファクトとオピニオンを区別せよ。

日本語は主語を省略できてしまいます。しかし、ビジネスでは「主語抜き」は絶対にNGです。

そもそも、主語を明確にするクセをつけておかないと、契約書が読めません。

上司への質問は「クローズドクエスチョン」で。「どういう提案をすべきですか?」ではなく「この提案内容でいいでしょうか?」と聞く。クローズドクエスチョンをするためには、自分なりの「仮説」を絞り込んでおく必要があります。

「僕はこれをやりたいです。強いモチベーションがあります。なおかつ、これは世の中のトレンドと自社の優位性を考えたら、儲かると思います」。そう上司に向かって言い切れたら、それだけで既に上位10%のトップ層のビジネスパーソンです。

一人でがむしゃらにやるような仕事(飛び込み営業やテレアポなど)は、自分なりに仮説を立てて工夫しながら進めていくと、たくさんの学びが得られるのです。

一人で行く飛び込み営業は、創意工夫と仮説検証と実験の宝庫です。こんなに面白いことはありません。

飛び込み営業やテレアポなど、誰にでもできる仕事にこそチャンスは眠っています。ほとんどの人が手を抜いてやるからです。そういう単純な仕事ほど、上司の期待値を超えてやればいい。超えればそれが君のオリジナリティになります。

豊臣秀吉は織田信長の下足を懐に入れて「温めておきました」と言いました。言われたことを言われた通り、下足番だからといって「ずっと番をしてました」というのは仕事に頭を使えていない証拠です。

自分は何のために仕事をしているのか?どうすれば期待値を超えて、喜んでもらったり役に立つことができるのか?そこをとにかく考え抜いておけば、頭一つ抜けることができます。

広告営業マンで、印刷所まで行ったり、印刷会社の選定をしたことのある人間はあまりいません。その「現場体験」が他人との差になります。すると説得力が違ってくるので、広告主に「それは無理です」とビシッと反論すると、相手も「うっ」となります。

好奇心を持って現場に行き、仕事のプロセス全体を理解すること。そこが大切なのです。何より、現場は行ってみると面白いのです。

単純作業であっても、現場を体験していることがすごく大切です。「身体性」を宿すことができるからです。

ビジネスの本質は「人と人」。

田中さんが勝ち取っていたのは、論理ではなく信頼です。一緒にゴルフをしたり、ゴルフの話で盛り上がったりしながら、自分という人間をわかってもらう。そこで信頼を勝ち得ていたから、長々と説明しなくてもOKをもらうことができたのです。

相手の専務にとっては、「何を言ったか」ではなく「誰が言ったか」の方が重要だったのです。役職が上に行くほど、そういう文脈の世界になっていきます。

新人は上司や先輩から「あいつを呼ぶと、何か面白いことを言いそうだ」と思われることが大切です。お座敷での「芸者」、テレビのお笑い芸人のようなものです。よって、よくわからない時でも、「よくわからない」と言って済ませるのではなく、自分なりに貢献しようとどんどんアイデアを出した方がいい。そのためには日頃から24時間365日油断してはいけません。

「あいつ、面白いアイデア言うかもしれないぞ」と思われることは、ものすごく価値の高いことなのです。そのチャンスが訪れる時のために、必死にネタを仕込んでおくべきです。

会議に出たら、「どうすればその場に一番貢献できそうか」を自分なりに考えること。そういう心構えでいると、どんどんチャンスは広がっていきます。

若手が「権力の階段」を駆け上がろうとした時、一番の近道が実は「議事録」作成です。

全てを記録するだけなら、ボイスメモでも十分です。議事録を作成するのは「情報の圧縮」をするためです。

議事録は、いくらでも印象操作ができる。

日程調整は「パズル」の如く。

色んな場数、経験を積んでおくことがとても活きてきます。実際の人間社会の中で、揉めごとに巻き込まれて胃が痛くなるような経験がどれくらいあるかが、いざという時にモノを言うのです。

「決裁者は誰か」を把握する。

おっさんはメンツが8割。メンツは超大事です。35歳過ぎの男性は、8割がメンツでできています。

このカードの切り方が大切です。「俺はあんたらがモタモタしてたら、上に直接持ち込むカードがあるんだぞ」ということをいやらしくなく適切なタイミングでチラ見せするわけです。

情報は、伝えても減るものではありません。だからこそ「誰に?いつ?どのように?」伝えるか、その「順序」と「文脈」が重要になってくるのです。情報を伝える順番というのは、時にとてもシビアです。

サラリーマン生活は、人と人との関係が大切です。平たく言えば「誰に気に入られるか」「どのタイミングで誰をおさえておくべきなのか」が重要なのです。

本当にデキる営業マンはキーパーソンに食い込みながらも、保険をかけるという意味で別の派閥やライバルの人とも距離感をうまく保っています。

言うまでもなく、あいさつは基本です。人に会ったら声に出さなくても会釈くらいはするべきです。トイレ掃除の清掃員の方にも「ご苦労さまです」と声をかける。これは人として当たり前のことです。

陰口は一周して、自分が損をするのです。

チームのためにこそ、自分の得意な部分を伸ばすことです。メッシはディフェンスを免除されていつも歩いています。

若手のうちから、「自分はどういうスタイル・強みで勝負をし、チームに貢献していくのか?」を考えた方がいい。そうすると、だんだん持ち味が出てきて、自ずと試合に呼ばれるようになります。

ランチはあまり食べません。ランチタイムの行列に並ぶのが嫌いだからです。

「一緒にご飯を食べる」という儀式をナメるな。古今東西問わず、食事を一緒にとることには大きな意味があります。

「感じのいい人」が生き残る。

僕は「人として正しいから」といったモラル論にあまり興味はありません。ただ、「その方が自分にとって得だよ」と言いたいだけなのです。

大きな地震があった時、普段から挨拶する人としない人がいたら、挨拶する人の方が生存確率は高いそうです。

ビジネスは人間と人間がやることです。よって「正しいかどうか」より「嫌われないかどうか」を考えた方がいいでしょう。

不必要に嫌われるのは損。自分が頭を下げたり、相手にリスペクトを示すことで嫌われないのなら、減るものではないのでやるべきです。「なんで俺が、初めて会ったやつに、席を立ってまで挨拶しなきゃいけないんだ」などといちいち言わずに、立てばいいんです。敬意も減るものではありません。

廊下ですれ違ったら挨拶をする。軽く会釈する。トイレ掃除のおばちゃんにも「ご苦労さまです」と言う。そういう幼稚園児でもできることを大人ができていないことは多いのです。そしてビジネスで大事なのは、案外そういうところなのです。

ロジックで勝てると思ってるやつは0点。

お酌をしてもらって悪い気がする人はいません。年長者にお酌に行くなんて簡単なことです。さっさと自分から懐に飛び込んだ方がいい。腹を見せた方がいい。「なんであんなおっさんに媚びへつらわないといけないんだ」と言ってお酌に行かないのは損です。

敬語を使う、お酌をする、おごってもらったらお礼をする。簡単なことでも、それを徹底するだけで一目置かれます。

相手の状況をきちんと把握して、どういうものを提示すると驚いてもらえるのか、喜んでもらえるのか、を考えるのは常に仕事の本質です。

会社でも「めんどくさいおっさんだな」と思っている人が、人事異動で自分の部長になってしまったというパターンはあるでしょう。そういう時はパッと懐に飛び込むのが正解です。そういう人は可愛がられます。

幹事には影響力が必要だし、裏を返せば幹事をやることで影響力が身につくとも言えます。

ダメな人ほど、幹事を命じられた時に「よくわからない雑用を押し付けられた」と思って「いつもの居酒屋でいいでしょ?」と適当にすませてしまいます。これは幹事の大切さをわかっていない人の行動です。

幹事とは「DJ」です。そこで適切に盛り上げられることは、その場をうまくプロデュースできているということ。それは最近の知識労働ビジネスにおけるマネージャーの役割にこそ必要な力です。

幹事の仕事は、もちろん出欠確認などの最低限のことは必要ですが、その上でどうするか、が問われています。すごく難しい仕事ですし、新人に宴会の幹事を任せるというのは、「こいつどうかな?」というお手並み拝見をしているわけです。

とにかく「おまえ、面白いやつだな」と上司や先輩、周囲の人に思わせられる人には価値があります。「偏差値が高い」という意味での優秀者よりも、よっぽど優秀です。世の中、上に行くほどそういう世界が広がっているのではないかと思います。

結局、人間も動物です。最終的には「好きか嫌いか」「裏切るか、裏切らないか」が大切なのです。そういう意味でも幹事は大切ですし、もっと言えば宴会芸で盛り上げられることも大切です。ただ、僕もあまり宴会芸は好きじゃないし、やりません。やりたくなかったら断ってもいいけれど、「ならば、宴会芸以外で自分は何ができるのか?得意技は何か?」ということは考えておいた方がいい。

「みんなに声をかけて楽しませる」でもいいし、「ものすごく気配りをする」でもいい。先輩や上司、取引先から見た時に「面白いやつ」「いいやつ」など、何でもいいから印象に残るようにすること。そこに大きな価値があります。

宴会芸というのは「宴会芸をすること」が目的なのではなく、「みんなを楽しませる」ために、自分は汗をかいて頑張れる人間であることを行動で示すのが目的です。だから、モノマネでもカラオケでも、ラップでも、手品でも、書道でもなんでもいいのです。

おっさんは司馬遼太郎が大好きです。特に『坂の上の雲』は組織論の生きるドラマとしてすごくよくできています。まずは、夏目漱石、司馬遼太郎、村上春樹、三島由紀夫。このあたりを全部読まなくてもいいのですが、一冊も読んだことがないとなると、「さすがにどうなの?」と思われます。

あらゆる物事は全て、どこかでビジネスにつながっています。ほとんど全ての人間の活動は経済活動だと言っていい。よって、何かに興味を持ったら、それをビジネスの面から光を当ててみるクセをつけるといいです。

仕事がうまくいったからといって、その人が「人格的に」偉いわけではありません。逆に仕事でミスったからといって、その人が「人格的に」価値がないわけではないのです。

若い時は気付きにくいかもしれませんが、仕事中に怒られたからといって、人格的な立場が下がるわけではありません。純粋にプロとして再発防止なり、その時点でできることを探すべきです。「次に同じ失敗を繰り返さず、より良い仕事をするためにはどうしたらいいか」を考えるのです。

反省というのは、振り返ることで「どこで、どうしたら、今回のミスを食い止められたのか」を考え抜くことです。

叱るのではなく「今、ここからどうしたらいいか」を一緒に話し合うようにしている。

嘘をつくと挽回が難しい。

ミスやトラブルは人間なら必ず起こること。だからさっさと情報共有して、相談する。1人で抱え込まずにシェアして、先輩やチーム全体、会社としてどうするかを考えるのがベストの選択肢です。

一方でいちばん最悪なのは、嘘をつくことです。ミスはいいけれど、嘘をつくのはダメです。隠しごとをしない。上司は、嘘をつかれたら、いよいよ部下をかばえません。過失のミスは仕方がない。でも故意に嘘をつかない、隠さないことです。

上司や先輩は「こいつは嘘をつかないやつかどうか」も見ています。例えば先輩に頼まれたFAX送信を忘れてしまった時。そういう時に「すみません!ウッカリして送っていませんでした!」と言えるかどうか。そこです。

嘘をつくことは最悪です。うっかりミスは人間誰しもあること。嘘はつかずに謝ればいいのです。1回でも「こいつは嘘をつくやつだ」と思われたら挽回が難しくなります。

サラリーマンには、自分のミスではなくてもお詫びに行かなければならない場面があります。自分が悪くなくても謝罪に行かなければならない時がある。僕も若い時は気が重かったです。でも場数を踏んでいくと、だんだん俳優のような気持ちになってきます。

お詫び訪問はいわば「コント」です。怒っている人の待つ会議室のドアを開ける前に「コント、お詫び訪問!」と脳内で言うくらいの気持ちで、ちょうどいいです。

1時間くらい怒られ続けた時でも、はるか上空から俯瞰すると、「地球上にはもっと大問題がいっぱいあるよな」と気楽に思える。

「人間の生き死に」が絡まないような、「納期に間に合いませんでした」といったようなビジネス上のトラブルなのであれば、そんなに重く受け止める必要はありません。怒る方も会社を代表した「怒るプレイ」なのです。同じく会社を代表した「お詫びプレイ」で、個人としての自分がいちいち気を病んでいるようでは、ビジネスパーソンとして器が小さいです。

35歳を過ぎてお詫び訪問をしたことがなければ、ビジネスパーソンとして場数が足りません。僕のように40過ぎのおっさんになると、お詫び訪問なんてむしろ晴れ舞台です。

トラブルが起こった時のお詫び訪問は、たとえ相手が地球の裏側にいても、すっ飛んで行って対面でお詫びすべきです。早く、大きく、深く、謝る。これがコツです。

怒ってくれる人はある意味、扱いやすい人です。激怒したり、感情的になっている人は腹の中がわかりやすい。いちばん怖いのは、その場では黙っているのに、後から腹黒く攻撃してくる人です。しれっとポーカーフェイスでえげつないことをやってくる人の方が、よっぽど怖いのです。

ビジネスにおいて、自分の目の前で人が激怒するようなトラブルに遭遇したら、「おっ、これはおいしい学びのチャンスだぞ!」と思うようにする。

「現地・現場・現物」に価値がある。実感、体感が積み重なっていくと、直感的に物事がわかるようになっていきます。

読書は重要です。特に頭脳労働にとって、読書は「原材料」です。

仕事のための読書は「アウトプット」を前提として、アウトプットする場面を意識しながら読むことが大切。

漫然とインプットすることに意味はない。

昔は新聞も読んでいましたが、今は断然「ネットニュース派」です。僕にとってネットニュースがいいのは、すぐにアウトプットにつなげられるからです。インプットとアウトプットをセットにすると内容がスッと頭に入ります。

リテラシーを身につける上でも大切なのが情報発信です。記事を読むだけでなく、自分も発信するべきです。Twitterでもブログでも、noteでも、YouTubeでも、何でもいいでしょう。

まともな辞書すらない福沢諭吉の時代ではないのだから、日本にいても英語の勉強をする素材は山ほどあります。

インターネットにはものすごく膨大な知識がありますが、その9割くらいは英語。日本語だけで情報を得ていると、マックスで頑張ったとしても世界の知識の1割くらいしか手に入らないことになります。

英語を勉強するというのは、テストの点を取るためではなくて、不当な扱いを受けずに自分の身を守り、自分がやりたいこと、実現したい目的を果たすため。「スピーキングで90点だけど非常事態の時に尻込みしてしまう人」よりも「60点だけどダメもとで電話できる人」の方が海外でのサバイバル能力は高い。

TOEICは最低でも730点はないとマズい。

基本レベルの簿記の資格を取っておくのも良い。それと開業できるレベルの業務独占の資格以外は、あまり必要ない。中小企業診断士やFPも、全否定はしませんが、正直、大して差別化にならないイマイチな資格。

一定のレベル以上の法人営業なら、「この投資をした時に、お客さんのBS/PLにどのように影響するか」という観点から話せないとダメです。

企業が大きいシステムに投資する時、それがどのように費用や資産として計上されるのか把握できていると、どういうタイミングでどのように納品するのがベストかわかります。

普通の営業マンが決算書や税制について知っていると、いきなり雲の上に行けます。

仕事で契約書が出てきたら、一度はきちっと目を通して「そもそも何のためにこの条項はあるんだろう?」というように、その必要性を理解しておきましょう。

執行役員と取締役の違いはわかりますか?社会人を10年もして知らないと「付き合う価値がない人」状態。

商法の規定には「代表取締役」と「取締役」があるだけで、それ以外は全部ただの従業員。つまり取締役は法律上に規定されている存在だが、執行役員というのは、商法上では、何でもないただの従業員の一種。

ある程度の商法・法律の基礎知識は、あらゆる業界で通用する常識だから、知っていて絶対に損はしません。

法律とお金を勉強しろ。法律やお金のことを知らないとカモにされます。

法務は法務の専門家に任せればいいと言って丸投げするのではなく、きちんと自分でも勉強して、対等に議論できるようになるべきです。

著作権を知っておくと、ものすごい武器になります。そんなすごい武器が落ちているというのに使わない手はありません。僕が読んだのは弁護士の福井健策氏が書いた著作権入門書です。

経済学については、大学の一般教養レベルは絶対にわかっていた方がいいでしょう。おさえておいた方がいいのは、マンキューという人が書いている経済入門書です。

博物館に行って歴史を学べ。日銀貨幣博物館や、電通、日清食品のミュージアムなど。

類似性が高い、同質性が高い人とばかり飲んでいても何も生まれません。もっと異質な人と関わり合わないと、創造的なプロフェッショナルにはなれません。

求められている以上のこと、苦しいことを自分で勝手に進んでやれる人は、今の時代にものすごく抜け駆けできます。

心身が病むくらいならすぐに辞めた方がいい。君の健康に万が一のことがあっても、絶対に会社は責任を取ってくれません。

採用する側になってわかったことがあります。それは、会社を辞めずに中途採用に応募してきている人は有利だということです。在職中の人は「今の会社より条件が悪ければ行かなくていい」という選択肢があります。だから強気に出られるのです。つまりカードを持っている。会社を先に辞めて中途採用に応募してきている人はほとんどの場合で「どうせ他に行くところがないだろう」と足元を見られます。

これまでの仕事のつらい場面で、僕が仕事のつらさに耐えられたのは、「まあ、別に辞めてもどうにでもなるや」と思っていたからです。だから、つらい仕事はサウナだと思って楽しめばいいのです。

人工知能で判断できない、最後は、誰か生身の人間が責任を引き受けて、結論を決めないといけない、そういう仕事にこそ価値があるのです。そこでは、その人の「人間力」が問われます。

毎晩接待で3〜4時間くらいの睡眠しかとれずに、昼もストレスフルな仕事をしている人は多くいます。メディア業界や広告代理店はその典型です。そういう人はだいたい50歳くらいで亡くなります。

頭脳労働の人の場合、頭ばかり使って体を使っていない人が多いので、週末には、フィジカルに疲れることをおすすめします。サーフィンやサウナは自然と「デジタルデトックス」ができていいです。

とにかく「考えなくていいところで考えない」ことです。スティーブ・ジョブズの服がいつも一緒なのは有名ですが、あの考え方を全てに取り入れるべきでしょう。出張のルートもホテルも「定番」を見つけることです。

自分の時給はいくらなのか?どれくらいの生産性を出さないといけないのか?そういう意識で仕事をしないと、ただの「労働者」で終わることになります。

「どうやったらビジネスクラスにふさわしいパフォーマンスを出せるか」ということを常に考えなくてはいけません。

日本人はつい「縮小均衡」で考えがちです。無料クーポンを使うために牛丼屋に2時間も並ぶ。コピーは裏紙を使え。低い方低い方に合わせてケチケチしているから、なかなか成長していきません。プロフェッショナルになりたいのであれば、大きく使ってその分稼ぐというように「拡大均衡」で考えるクセをつけた方がいいでしょう。

死ぬ時になって「俺は本当にこの人生がやりたかったんだろうか?」と思う。死ぬ寸前に思うわけです。「俺、本当はもっと別のことがやりたかったのかもしれない!」と。失敗するよりも、そっちの方が僕は怖いのです。

結局、君が死ぬ時にどう思っていたいかです。

カーネル・サンダースは50歳を過ぎてからケンタッキーを作りました。日本地図を作った伊能忠敬も晩年に活躍しました。

答えるべき問題自体から、自分で作り、その回答も自由記述式のフリースタイル。それが21世紀のビジネスパーソンとしての正解なのです。

ビジネスほどおもしろいものはない!

まとめ

17年ほど会社員をやっている自分にも多くの学びがあったのだから、若手の方が読めばさらにその効用は計り知れない。
もっと早く出会いたかった1冊です。


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