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自然農法に感化された男が、京都の町家事務所の庭に緑を取り戻そうとした話

*この物語は、三重県伊賀市というある地方都市に生まれ、現在は京都で企業・団体の組織づくりに取り組む男が、仕事の隙間時間を活用して庭づくりを始めた備忘録の第一弾です。

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改めまして。皆さん、こんばんは。突然ですが、↑の写真をご覧ください。

私の実家の近くの、田植えが終わった頃の田園風景の写真です。360度のパノラマ写真の撮影には若干失敗しておりますが、これが私の原風景です。

物心ついた時には、私はこの風景の中で生活していました。
視界を遮るもののないこの景色。
いわゆる「お隣さん」は、200メートル向こうの一軒家。
まっすぐ伸びる畦道を友達と競争したりしながら過ごした小学生時代。
兼業農家として毎年5月連休のあたりで田植えを始め、9月初めに米を収穫。

さらに、祖母は趣味として畑に精を出しており、夏にはトマト、ナス、きゅうり、カボチャが、冬には大根や白菜が山のように収穫されるという、自然とは切っても切れない生活を送りながら、少年時代を過ごしてきたのでした。


時は流れ、20代半ばから私は京都で町家事務所を構えているNPO、場とつながりラボhome’s vi(ホームズビー)に参加し、活動を始めました。

このホームズビーというNPOは、「Holacracy(ホラクラシー)という組織運営方式を取り入れながら、運営されています。

そして、ホームズビーにおけるホラクラシー導入を支援してくださったのは、ホームズビーとのかねてよりの仲間であり、日本人初のHolacracy認定ファシリテーターである吉原史郎さん(Natural Organizations Lab Inc.)でした。

彼は経営支援の一環として、自然の叡智や営みから組織を識る方法として「自然農法」を活用した畑作りを実践しており、私自身も何度か畑に足を運んだ経験がありました。

また、ホラクラシーという組織運営において、組織のあらゆる活動はロールという役割に権限移譲される形で運営されていくのですが、その中で私は「町家ロール」(町家事務所の雰囲気を良くするため、施設管理・家賃支払い・資料整理その他雑務全般を担う)なるロールを担っていました。

この、ホラクラシーという組織運営方法、自然農法、そして、町家の空間づくりの役割自分のバックボーンという雑多な要素が噛み合わさり、町家事務所のより良い雰囲気づくりの一環として、

「よし!花を植えよう。そして緑を増やそう!」

という思いつきから、町家事務所の庭づくりは始まりました。

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その、庭づくりの庭というのがこちら。ここを出入りする人たちからも、「ここは育たないよ」と見捨てられてしまった土地です。

畑の土の下はコンクリート。水はけも、よくありません。

土の深さは、コンクリから10cm程度。(植物が根っこ、張れないじゃん…

日照時間は、短い。詳しく計っていませんが、直接この土に日が照るのは、3時間程度か。。。(京都ならではの立地条件として、町家長屋がお隣にも連なっており、建物の日陰になりやすい)

また、大きさもバラバラの石や瓦の破片等が土に混じっており、それらの除去も必要。左画像の左上に見える四角形の石の一角は、古井戸だったらしく、それを埋めた後がありました。お茶碗やら植木鉢やらが叩き割られ、土と一緒に埋めてあり、ここも有効活用するには、なかなか手間暇が必要そうです。

先の長さを感じつつ、少しずつはじめていくことにしました。

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2019年、夏。7月に、まずは土を山盛りにするところからスタート。天地返しにもならないような量の土でしたが、全てひっくり返し空気を入れ替えたり刺激を与えます。

その後、ライフワークでもあるお掃除・片付けの仕事で得てきた(知る人ぞ知る、お片付け好きの私。この辺りの話は、また別の機会に)枯れ草・枯れ葉を山盛りの土(畝)の中と表面、ついでに足場にも敷き詰めることにしました。

たまたま葉っぱについていたクモさん等がこの庭に解き放たれて新たな生態系を作り、蚊やゴキブリを退治するということも起こっています。(現在は、ほど良く需要と供給のバランスが保たれ、人間も過ごしやすい状態で落ち着きました)

選んだ花は、キク科の日々草(ニチニチソウ)。
雑草に近く、育ちやすいそう。結果、現在ではだいぶもっさりしてきました。

水やり等は、基本的に自然に降る雨まかせ。気が向いた時に、やるくらいです。

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実は、同時期にコスモスも日々草の奥の方に植えていたのですが、日照時間の短さ、急激な栄養分の取りすぎと育ちすぎによる自重での潰れ等が原因と思われるのですが、うまく育つことができず早めの冬休みに入っています。

自然の「ままならなさ」を初めて発見したような瞬間だったかもしれません。

研究を重ねつつ、来年以降の発芽・成長に期待したいです。

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2019年、秋。
縁側のスペースはとりあえず完成しました。下の写真のスペースには、メンバーが庭を眺めつつPCを開いて仕事をする風景も定着しました。

今後は、この経験を元に野菜づくりにチャレンジしていこうと思います。まさか生き物の生態系も変わり人の動きも変わるとは…自然の力、恐るべし。さぁ、次の庭の展開はどうなっていくのでしょうか。

To be continued…。What's the next 畑…?

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NPO法人場とつながりラボhome's viファシリテーター/研究員。ティール組織、ホラクラシーの探求と、それらの研究を元に東京、関西での企業内組織変革プロジェクトに取り組んでいます。一般社団法人くじら雲理事(放課後等デイサービス)