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日本と海外の学校の違い


両親の仕事の影響で、小学校、中学校、高校と、それぞれ別の国の学校を経験してきた僕が感じたこと。


ざっくり僕の学生時代遍歴をいうと、

小学校は海外の典型的なインターナショナルスクールが八割と、
日本の普通の公立校が2割。

中学校は、日本の田舎の自称進学校の私立。

高校は、海外の普通の高校だが、留学生の受け入れが大変盛んな私立。

どの国の学校が一番良かった?とよく聞かれますが、どれも甲乙つけがたい。それぞれにいいところも悪いところもありますし、そんなところを話していけたらいいなと思います。

一つだけはっきりと言えることは、もし将来子供ができたときは、迷わず海外で育てたい、海外の学校に通わせたいと言えます。

決して日本の学校は悪い訳ではないです。めちゃくちゃ楽しかったですし、何なら日本の高校進学したい欲は半端なかったです。

ずっと憧れていたし。可愛い制服とか、放課後デートとか、屋上でお昼ごはんとか、桜の木の下で告白とか、制服ディズニーとか、言い出したらキリがない。

日本のアニメや漫画好きな高校の友達からは、

🤷‍♂️「なんてもったいないことをしているんだい!」
🤷‍♂️「なんでウチの国に来ちゃったんだい!」
🤷‍♂️「日本の高校では夢のような生活が待っているのに!!あほか!」と。

それほど日本の高校生活は、海外の人から憧れるような素敵な三年間なのです。

じゃあなんで日本の高校に進学しなかったのかと聞かれると、

当時はそれでも叶えたかった夢のためが70%。
このまま日本に居続ける焦燥感?危機感?が20%。
あと、謎の同調圧力から逃げたかったが10%。

この10%については、別の記事で書いているので、もし興味があれば是非。

20%分は、
本田圭佑さんも言っていて、思わず

わかるぅ~~
と口に出してしまった言葉があります。


「日本は居心地が良すぎる。」

伸びしろですねぇ


日本がいい国すぎるので、このままだと恩恵を享受するだけしてダラけたダメ人間になりそうだったから。

あと、一つの場所に長く留まり続けると謎の焦燥感に駆られるのですが、同じ気持ちになる人いません?
今のところ理解されたことはないですが、(笑)もしいたら親友になれる。

長々と説明しましたが、

一番言いたかったのは、よくこういう手の話で、
日本の学校の悪い所ばっかり言うとか、日本の学校教育は終わっているとか、そういうのではないです。僕が感じた正~直な感想です。

良いと悪いは表裏一体

最初にまとめておきます。

日本な学校の良い点は、

・好き嫌いをさせないこと
・協調性、協力の能力が高い

僕が経験した海外の学校の良い点は、

・個人主義
・生きざま>成績

これだけではちょっとよくわからないと思うので、一つずつ見ていきましょう。

・好き嫌いをさせないこと

日本の教育制度は高校生になると、文系/理系と別れますが、小・中も、
基本必須科目が複数あり、まんべんなく、いろんな教科である程度の成績を求められますよね。

ピーマンは嫌いだから食べない、は認めない。
大人になって初めて、好き嫌いせず食べさせる教育をしてくれた親御さんに感謝しますよね。

日本の学校も同じ。
理科は嫌いだからやらない、は認めない
好き嫌いをさせないことにより、基礎スペック、平均能力が高くなります。
周りが同じような人々で気づかないかもしれないですが、日本人全体として、知識量や思考力が優れています。

IQの平均値も日本がNo.1ですし。

なので、いろんな教科で与えられた問題を解く、全教科、好き嫌いさせずまんべんなく高い成績を求めるスタイルは、全体の能力向上に繋がる良い点だと思えます。

・協調性、協力の能力が高い

これに関しては、もともと海に囲まれた島国で、村八分を避けるためなのか、空気を「読む」という能力がずば抜けている日本人。

そんなもともと協調性の能力が非常に高い日本人ですが、学校教育でさらに一段上の高みへ。

班行動がすごく多い。そこで協調性、チームワーク、助け合いの精神を学んでいきますね。

小学生は、班で登校する。
班別で行動、給食運ぶのも、合宿も。

整列の仕方、運動会の統一された行進の練習、規律のとれた集団行動。
グループとしての評価、などなど。

とにかくグループとして行動が多いので、みんなで助け合おう、見捨てないとか。

分かりやすい評価で言えば、
世界陸上のバトンリレーで、日本のチームワークは素晴らしいと海外から評価されたり。個々では劣っていても、チーム全体としては勝っている。

まさに日本人は、協力という能力が強みになっている部分ですね。

もちろん、協調性の裏の同調性とか、同調圧力とか、表裏一体でデメリットも存在しますが。

海外の学校

小学校と高校、別の国でしたが、どちらもグラマースクールに通っていました。日本にはあんまりないですが、

幼稚園から高校まで全部一貫の学校です。もちろん敷地面積も広大。
3~18歳までずっと同じ学校なんて生徒もいたり。幼馴染というより、家族に近い感覚になりそうですよね。

7歳年上の兄と同じ学校に登校する。親御さんからしたら、年の離れた兄弟がいても何かと楽そう。

そんな海外の学校で感じたいいところ。

・個人主義

ここでいう個人主義の同義語は主体性です。
先程の日本の集団第一とは打って変わって、個人の評価が第一です。

生徒個人に自由と責任どちらも与えるスタイルで、
僕がいた高校の必須科目は英語のみ。

教科も合計100程の中から自由に選び、好きな事、得意な事をとことん伸ばしていく感じです。

なので、他の四教科全部美術系の科目を選択してもいいという、個人の自由があるため、主体的に、やらされるのではなく自ら進んでやるという姿勢が身に付きます。

他責思考ではなく、自責思考。

もちろん、自由と共に責任も伴うので、進学や就職の制限、総合的な学力の低下、個々の能力のバラつきなど、早い段階から将来の自分に対しての行動を求められます。

・生きざま>成績

先程もいいましたが、海外ではより個人の評価に重きを置きます。
日本の学校では皆勤賞が高い評価を意味し、与えられた課題、宿題を完璧にこなす事で評価がもらえます。

一方、生き様重視な教育制度では、学校内の事が全てじゃない。
先生が見ていない、学校外でどれほどのことをやってきたか。なので、個人的には学校を休むという行為のハードルの低さがいい点だなと感じます。

成績ももちろん重要ですが、在学中も、進学、受験の時も、就職の時も、
成績以上に学校外での活動、いわゆる課外活動が評価を受けます。

一番わかりやすいのは大学受験ですね。
オックスフォード大学やハーバード大学など、誰しも一度は聞いたことがあるような大学も、いくら成績優秀でも、入学できるわけではありません。

入学条件にボランティア活動を最低○○時間していないといけない、とか。

これも主体性といえますが、自分が何をしてきたか!が時には成績をも上回る評価を得ることが出来るのは、

多種多様な人にチャンスが巡るという意味で、グッジョブだと言えます。

正解は分からないけれど

ここまで日本と海外の学校事情についてみてきましたが、どちらがより優れている、とかは正直分かりません。

隣の芝生は青いので、経験をしていなければ、そちらの方を良いと感じる人は多いかもですが。

僕もまさに隣の芝生は青い状態でした。

小学生の頃は、日本の同年代は治安も気にせず一緒に帰って、すぐまた集まってゲームしたり。いいな~。

日本に戻ってからは、なんで昼休みの後自分たちで掃除せなあかんねん。なんでこんなよく分からない校則が多いんだ。メンドクサイ。海外戻りたいな~。

高校でまた海外。大学みたいで文化祭とか、行事も殆どない。クラス一致団結とかない。あんなに嫌がっていた日本の制服、女子の制服とか超かわいい。漫画のような青春憧れる。日本にもどりたいな~。

と。

はい。見事なブーメランを二度も繰り返していました。

もしも今学生で、なにかと不満があるのなら、海を越えた同級生は逆にあなたを羨望の眼差しで見ていることを忘れないでください。

子供をどの学校に行かせようか迷っている親御さん。個人的には、どちらも経験させてあげるのが一番いいと思います。留学も有効活用しながらとか。

教育関係者の方。物凄いスピードで世界が変化していく中で、めちゃくちゃ大変だとは思いますが、その場面、場面重視より、生徒の10年後、20年後を見据えた学校作りが何よりですよね。多分。


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