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好きな人と一緒にいるのに決まった形なんてない

わたしは、彼が好きだ。

彼の胸の中で眠るのも好き。
彼の洗濯物を取り込む時は、その匂いに胸がいっぱいになるし、家にひとりぼっちで寂しい時は、だいたい彼の洋服を、ピーナッツのライナスのように持ち歩いてる。気持ち悪いぐらい、彼が好きなのだ。わたしは自分は犬のようだなとよく思う。

でも、だからと言って彼のことばっかり考えているわけではない。毎日仕事にも行っているし、それなりにしっかり働いて、買い物をして帰って、ご飯を作って、掃除をして、子供たちの世話をしている。

毎日さみしいわけでもないので、友人と電話やLINEをしたり、1人で出かけたりもする。

自分1人の世界があり、子供たちとは子供たちの世界があり、友人とは友人の世界があり、彼とは彼との世界がある。

彼とおつきあいするようになって、離婚後、結婚はもういいかなと思っていたが、結婚したいなぁと思うようになった。一緒にいるとこんなに安心する人が家族であるならば、それだけで、世界で10番目ぐらいにハッピーだと思える。
ただ、本当にそれは夢の話であって、子供もいるし、子供達が大きくなったら籍を入れたいなぁというのが現実的な思いかもしれない。

ところで、彼と付き合って、自分の中の価値観が明確になった部分がある。

それは、子供達の父親が欲しいわけではないということ。

なんというか、前の結婚生活でも、本物の父親に父親らしいことをしてもらったことはない。
ほとんど、自分一人で育ててきた。よくよく考えると、自分の父親も苦手なのだ。よくわからないすぐ怒る熱血オヤジだった。

だから、父親というものがよく分からないし、存在としてあまり好きじゃないのかもしれない。

子供達は育っていくものだし、自分は自分、子供は子供だと思っている。それぞれの人生がある。

だから、私は自分の好きな人と、一緒にいることに形にはこだわらない。それでも全然良いなぁと思っている。

こういうことを言うと「子供の幸せを一番に考えない母親ってなんなの」と言われることがある。

もちろん、子供は可愛いし、子供の幸せは大切だと思う。でも、子供が自分で自分を幸せにできることが大事なんじゃないかと思っている。
いつか大人になった時に、誰かと幸せになれるように。自立して生活できるように。困ったことがあれば誰かに頼れるように。
そのために、子育てをしているのであって、私には私の人生もあるんだと。

ちなみに今日の夕飯はカレーだ。
我が家のカレーは、子供用のバーモント中辛と、大人用のジャワカレーの辛口を作り分ける。それを面倒だという人もいるし、料理が好きなんだねという人もいる。でも実際には、子供の世界と大人の世界があるってだけの話で。それをめんどくさいだなんて微塵も思わない。

#エッセイ #コラム #恋愛 #子育て

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