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笠間の旅: 2日目

笠間2日目のメインディッシュは笠間焼の祭典、陶炎祭。
毎年ゴールデンウィークは朝から駐車場待ちになる位人気との事で、そもそも前日入りしてた訳で。

陶炎祭

朝もお宿に6時半に朝食をご用意いただく。
隣の竹林から取ってきた筍を使った筍ご飯や自家製お味噌を使ったお味噌汁など地の物いっぱいで充実の朝ごはんで気合い十分。
意気込んで7時半過ぎに会場に臨むと、平日だからかビックリする位車もいなくて警備員さん達もまだスローモード。あっさり1番会場に近い北駐車場に入れる。少し早いけど、既に入場している人達がいるのでその流れに乗って入場すると時間前でも開けているお店もチラホラ。流して見ているだけで楽しい。

色なのか形なのか、統一されたテーマなのか。
焼き物好きだけが集まるという意味では理想的だけど、横並びでその他大勢になった時に際立つ必要がある。
これだけ焼き物屋さんがある中で皆の興味を持ってもらうには、やっぱり何らかの個性なりこだわりが大切よね、と。
しかもその上で、自分の好みかどうかって話になる訳だから、さらに厳しい。

一通り一周してから、家にある苔の生えた石を飾る台と、植木鉢だけを売る無骨な個性を発揮されていた御仁から味のある素焼きの鉢2つを譲っていただきました。

春風萬里荘

朝一もフライング気味にスタートできたので、ランチも早めに済ませて時間を有意義に使える。笠間には日動美術館という地域を代表する美術館があるけど、北大路魯山人の鎌倉の家を移設した別館がある。それが春風萬里だ。

北大路魯山人と言えば、『丁寧な暮らし』をハイレベルで実現していた文化人。彼の審美眼は誰から見ても一流な訳で、彼のコレクションを集めた本館の展示ももちろん興味深い。でも、コレクションよりもやっぱり1番身近な生活環境にこそ彼のコアがある訳で、春風萬里へ。

いわゆる土間の玄関と縁側のある日本家屋。価値あるものとは言え、よく家を一軒丸ごと鎌倉から運んで来ようと思ったもんだわ。でも解体してもまた組み立てられる辺り、スクラップアンドビルドしか出来ない現代の建物よりもやっぱり効率も環境性も高いよね。

日本家屋って住んだ事なくても落ち着くから不思議。あの感覚って本当に何なんだろう。日本人に遺伝子レベルで刷り込まれてる記憶なんだろうか。
そしてよくよく見てみると、建物も日本家屋にプラスして魯山人が増築した西洋建築風の一部も不思議と調和した誂えになっている。やはり1人の人の趣味という筋が通ると合わせられるというこれ以上ない好例かと。

物欲も好奇心も満たされて大満足の2日目でした。
今日は益子経由で東京に帰ります。

笠間との差はどんなものだろう。

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