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そこに、いた証明。

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記憶に残る、大切な人たちとの瞬間を切り取ったもの。
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#親子

ありがとう。ありがとう。

娘は、先日20歳を迎えました。 そして今日、一年も前に予約していた、成人式の振り袖を着ての「前撮り」というものに行ってきました。 体調が不安定になりがちな私は、やっぱりこんな日に限って嫌な予感が。ももろもろで3〜4時間かかると言われたけれど、耐えられるかどうか自信がありませんでした。 「ギブアップしたら、帰るね。」 「わかった」 こんな会話をしていました。 メイクから着付けをするのに一時間。 この間は私はフリータイムとなったので、すぐに薬局へ向かいました。 いつもの胃

Happy Birthday

今日、8月7日は娘の20歳の誕生日でした。 誕生日なので「おめでとう」を口にしましたが、もうひとつ「ありがとう」を伝えました。 こんな私をお母さんにしてくれて、20年間も私の娘として生きてくれてありがとう。 一人の女性として、出会いを大切に生きてください。

幼き頃の「すっちゃん」は、食べないでと泣いた。

わたしの「すっちゃん」は、もうすぐ二十歳になります。 20年前のわたしは、もう入院していた頃かと思います。 逆子がまったく治らず、お腹の張りも強かったこと。それから、「あまり大きくないので早めに産みましょう」という先生の助言のもと、帝王切開での計画出産が早々に決まりました。 世の中には出産方法にこだわりを持っている方もいると思いますが、わたしにはどうでも良いことでした。目的が「無事に生まれること」だとはっきりしていたので、安全第一にしか感心がいかなかったのです。 不安な

どうせ、忘れてしまうから。

子供の頃の記憶って、たくさん残っていますか? 比較できるものでもないけれど、友達と話をしていると、ワタシはどちらかといえば覚えている類になるような気がしています。 幼稚園に上がる前の頃の記憶が残っていて、断片的ながらも鮮明にそのシーンや会話を説明できます。 その時の家にあったステレオセットの色やそこから流れる音。 ソファに座る父親に泣きながら抱きついて思いを伝え、諌められた声。 芝生でよたよた歩いていたら、目の前に大きなモンシロチョウが現れたことに驚き泣き出した記憶。

「お絵かき教室」をしていた時のハナシ。

娘が幼稚園の頃、『お絵かき教室』というのをしていた時期があります。 図画工作という教科が好きだったレベルのワタシが、何故にこんなことをしていたのか? ズバリ、幼稚園のママとのお付き合いに疲れてしまったからです。 誤解のないように言っておくと、ママさんたちは皆んな優しい方ばかりでした。 でも、下の子もいたし、公園で1時間以上ダラダラと立ち話するとか、結構たいへんだったんです。たぶん、お互いに。 このままでは「ママ友付き合い嫌い」になってしまうような気がしたワタシが始めたのが

人の思いの集まるところ。

先日、明治神宮に行った。 三ヶ日は近所の神社も混むだろうからと、さらにその後に初詣に行くという、まったくもってグダグダな感じだった。 やっぱり三ヶ日に行くのが良いそうだが、東日本では1月7日の『松の内』までに行くのが望ましいとのこと。 1月7日までには初詣に行ったものの、今度はお守り売り場の行列を目の当たりにしてしまった。 いくら並ぶのが嫌いだと言っても、一年に一度のお守りを買うタイミングくらい我慢すればいいものの、「並ぶのヤダ」という声に負けて帰宅してしまったのだ。

一生懸命にならないユルさも良いよね。

note毎日更新、フツーに大変だわ。 2時間くらい何を書こうか考えて、「普段からネタを探しておくべきだな」と、毎日更新初めてから一ヶ月半でやっと気づく。笑。 それからまるで言い訳するようなタイトルには、全くもってセンスがなく、明らかに言い訳なことを認めておこう。 今日は日中、ちょっとした仕事を、大学が休みの娘に手伝ってもらっており、彼女は私の部屋にいた。やってもらいたい作業を説明して、例によってBGMで好きなアイドルの曲を流し始めた彼女。 手は動いてるからいいんだけど、

私だけの「おかあさん」じゃなくなった日。

うちの娘は、今は大学生。 そんなに賢くはないけれど、妙にドンと構えているところがあって、頼りになる。 数年前の夏場、住んでいるマンションが大規模修繕となり、一ヶ月くらい窓を開けることができなかった時期がある。酷暑だというのに空気の入れ替えができなかったことが原因なのか? その時だけ、ゴキちゃんが初めて我が家に出没した。 「ひぃーーーーーーーーーーー」 と絶叫し、隠れる息子(当時小学生)と私。 「ちょっとまってー」 と、ゴキちゃん退治用のスプレーを手にする娘(当時中学生)

「助けて」と言える勇気が救うもの。

子供という存在は、可愛いが憎たらしい。そう思わないか? 寝顔を見れば天使だけれど、昼間の癇癪を目の当たりにすれば、悪魔そのものだ。 キレイ事ではないのだ。 相談できる親もいない。夫に相談すれば、「保育園は働いている人しか子どもを預けられないよ」と、視点の合わない返事。 夏の暑さ。繰り返される癇癪を前に、叩くだけではおさまらず、足蹴にした。そして、私は泣き崩れた。 子供が泣く時、思い切り泣く時、その姿をみる時、 「そんな風に泣けるなんて、うらやましいな」と私は思う。 大

話を聞いてあげること。

もうすぐ退職する私は、今日は休みをもらって家にいた。 早朝のバイトを終えた、大学生の娘が家に帰ってきた。 床にペタッと座り込み、ため息をついている。 「朝のシフトはあんまり好きじゃないんだったっけ?」と言う私に、 「・・・嫌なオバサンがいるんだよ。超合わない」と返事をする。 24時間営業のコンビニのバイトなのだけど、入る時間帯によって仕事の内容も異なるから、いつも夕勤の彼女にとって朝勤の仕事は苦手なのだそうだ。 そこに加えて、嫌なオバサン。。。 「『突っ立ってない

遠くを見ること。近くを見ること。

私は海の近くに住んでいる。 今朝は風が強かったのだけど テスト明けの息子が「走りたい」と言ったので 凝り固まり、重くなった私も「走らねば」という気持ちになり 娘も加わって3人で走った。 海沿いの長い道を走る。 やっぱり風が強い。 あっという間に ついていけなくなり 子供たちは遠く離れて 文字通りマイペースに淡々と走る。 走る。 耳が冷たく痛むが、走る。 10年前、いやもっと前 彼らの前に、先頭立って歩いていたのは私だった 彼らの方から「おてて、つないで」と口にし