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『光る君へ』第17話を観て・・・ ※ネタバレあり

みなさん、こんにちは。
ゴールデンなウィークはいかがお過ごしでしょうか。
毎日文学三昧でしょうか!?!?
『光る君へ』第17話のタイトルは「うつろい」でした。


 まひろと道長、そしてさわ

どうしても切れない絆を印象づける回でしたね。
まひろは道長が自分の命を救ってくれたことを乙丸の告白で知ります。
そして高貴な身分でありながら市井の様子を知るべく悲田院を訪れた道長のこと、ひいては7年前の約束を果たそうと奮闘していることも。
道長の正妻の倫子(黒木華さん)と明子(瀧内公美さん)は道長がまひろを看病した日に戻らなかったことからうっすらと第三の女(まひろ、ほんとは一の女ですが)の存在を感じ取っておりました。そもそも平安貴族というのは、急にお主上に召されて夜通し管弦の遊びなどがありますから、帰ってこないことなどよくある事でしたでしょうに、女の勘センサーが働いたのでしょうか???
これから先、倫子がまひろを召人の君(愛人)としてバチバチになる伏線でしょうか???
倫子が怖い、という方もいらっしゃいますが、悋気です。愛ですヨ。

まひろはさわが自分が書いた手紙を書き写していたことに心を動かされ、文字の力を知る、という演出だったのですね。
一瞬、写本のオマージュ??? と、先走りました。
いやいや、確かに源氏物語は印刷技術のない平安時代においては写本の手法でしか多くの人に伝える手段はありませんでしたが、それをオマージュする必要は皆無ですね。
さて、ここで平安の文学を書いてきた私には違和感を禁じえませんでした。さわが書き写したものに特別に心を動かされるものでしょうか?
平安貴族の恋愛は、基本文通です。
男性がまず気になる姫に歌を贈り、返事で相手を推し測るというもの。
返歌を味わい、料紙を選ぶセンス、焚きしめた香でひととなりを慮り、恋心を募らせる。
ここで要注意は、姫君が返歌をするでもなく、賢しい女房の代返代筆が当たり前の深窓の姫君ゆえ、身分が高く優れた女房を雇う裕福な家ほど実態がつかめない、というところ。 
文字の力などは、最低限の嗜みなわけです。
なのに新たな感動が生まれるのでしょうか?
お金をもらって代筆をしていたまひろがなぜまたそこに戻ったのか?
という妙な既視感。
なんか気持ちが悪かったんですよね。
むしろ、
「私は物を書いて生きてゆく!」
(海賊王にオレはなる!!!)
くらい、ビビッとしてくれたら納得でした。

 為時といと

前回の感想で少し触れましたが、下女のいとがやはり生活が楽にならないかと、まひろにプレッシャーをかけるのではないか、と思ったところ、父の為時(岸谷五郎さん)が直々にまひろに働きかけをしましたね。
そのくらい生活は困窮していたのでしょう。
しかし、父の威厳ナシです。
大納言・道長の囲い者になれと娘に縋るとは・・・。
来週の予告でとうとう夫となる宣孝(佐々木蔵之介さん)がアプローチをしてくるみたいですね。五月後半には越前に下るということでしたので、そろそろかと思っていましたが、ちょっと今までの道長フラグ一方の描き方からでは急展開というか、無理があるというか・・・。
とりあえずどうもってゆくのか次回を視るまでですね。

 道隆の最期

今回で道隆(井浦新さん)が亡くなりましたが、息子の伊周(三浦翔平さん)を関白に、などと、自分の家族のことしか考えておりませんでしたね。
しかも呪詛ではないかと晴明(ユースケサンタマリアさん)に訴えても「寿命です」とバッサリ切り捨てられて・・・。
ユースケ晴明、非常にビジネスライクです。
疫病対策で民を救おうとして奮闘する道長と道兼(玉置玲央さん)の急接近に脅威を感じて自分の血筋の保身ばかりを訴える姿は必死でしたが、このなりふりかまわぬ振る舞いがどうにも空回りというか、よりよくない方にむかっております。
帝もどうやらただの操り人形ではないようですが、道隆&伊周のことはだんだん信じられなくなってきているモヨウ。。。
先の話ですが、道兼は道隆が亡くなってあまり間をおかずに亡くなってしまうので、これからの政争は伊周VS道長となってゆきます。
一条天皇は伊周に信頼がおけなくなり、道長と組んで失脚させるわけです。
というか、これは歴史上「長徳の変」といわれ、伊周と隆家(竜星涼さん)が勘違いで花山院に刃を向けてしまう(矢を射ったのですが)という、事件が背後にあるのですね。退位したとはいえかつての帝に刃傷沙汰(矢ですが、クドイ)とは、あまりにも驕っているではありませんか。
結局このことで伊周も隆家も地方に左遷ということになります。
「長徳」の元号は今回のポイントでしたね。

そういえば、付け火の一件はどうなったのでしょうか???
さて、来週はどうなるのでしょう?
タイトルは「岐路」でした。
道長も岐路にさしかかり、まひろも岐路に立つのでしょう。

では、また来週☆



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