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相談室ーどうしても虫が怖いあなたへ

わかります。お気持ち、とってもわかります。
相談者さんほど顕著に反応はありませんが、私も虫がダメなのです。生態系の中でなくてはならない生物であるとは理解はしていますが、いやなものはいや、実物も写真も目の前に出てこないでと思っています。


何その悩み?と言われそうで書くか悩みましたが、意を決して。

私は虫が苦手です。苦手のレベルが恐怖症のレベルです。
虫にビックリして階段12段頭から逆さまに落ちて怪我をした事もあります(ほんの数年前)Gとかは普通の方も嫌いでしょうけど、小さくとも蝶々だろうが何だろうが、兎に角怖い。何が怖いのかと聞かれても分かりません。。恐怖なのです。吐きそうなくらい恐怖なのです。

玄関に虫がいるだけで家に入れない。1度虫かと思うと、ホコリやブラックキャップさえも虫だと思って飛び上がり苦しくなる程です。

生きている虫だけではありません。お亡くなりになっている虫さんも怖いのです。。生き物が苦手なのかと聞かれたらそうではありません。動物好きですし、爬虫類も好きです。ヘビもトカゲも可愛いと思って触れます。

何故に虫が怖いのか。出来ることなら克服したい。
teenの頃からずっと色々頑張ってきたけど、恐怖は募る一方です。

こんな私、虫恐怖を克服できる日が来るのでしょうか。

くだらなく思えるかもしれませんが、かなり深刻です。階段落下以外にも、虫が原因の事故にあったり、実害があります。。

あと、何故かナナホシテントウだけは怖くないのです。関係ないかもしれませんが。。それも不思議にずっと思ってます。



朗報です。虫恐怖症は”Entomophobia”と英語表記もあるくらいの立派な恐怖症なのです。前世で虫にいじわるをしたせい、恐怖の虫因縁があるとか…そういう類のものではありません。簡単にお伝えすると、現代の都市化によって屋外より屋内で虫を見かけることが多くなったこと、これがいちばんの原因です。昔のように野山で遊ばなくなった私たちは、昆虫に対する認識力も低下していますから、虫を差別化してしまうのもいたしかたないことです。

相談者さんのように虫で生活に支障をきたす方々、実は少なくはないのです。そういう方々は相談者さん同様、ナナホシテントウは平気な方が多いのだそうです。

克服する方法がないわけではありません。心療内科で薬物治療か精神療法、たとえば、ナナホシテントウから徐々に範囲を広げて大丈夫な虫を多くしていくような認知行動療法などを受けることができます。とはいえ、虫を好きになる魔法の薬は存在しませんし、相談者さんの虫に負け続ける生活のストレス値は高く、すぐさま認知が変わるかといえばそうはならないと思います。

恐怖心は命の危機に対する反応で、自然なものです。食べられてしまうかもしれない動物を見て瞬時に逃げるため、太古の昔から人間が持っている自己防衛本能です。まず、恐怖心はとても大切で必要な感情であることを知ってください。

私は虫に加えて、ホラー映画、血、刃物がまったくダメです。自分の指先を誤って切ってしまうと気絶するほどです。でも、暮らしの中で刃物は使っていますし、切ったところには絆創膏を貼って耐えます。ただ、ホラーと血の多い映画は避けまくるのですが、観たからといって命に危険が及ぶわけではありません。問題は「怖がる必要がないのに怖くなる」という学習をしてしまっていることなのですね。

家の中や周囲で出会ってしまう虫や映画は危険ではありません。けれど、相談者さんと私は危険だと学習してしまったのです。その誤りを訂正すればいいのですが、アタマで考えてもどうにもなりません。体験的に慣れていくことが最善の方法ではあるわけです。

重要なのは「気づき」です。虫に遭遇したときに暴走しているのは、認知という「外界の出来事や状況に気づく」脳の機能です。虫に恐怖を感じているとき、注意を向ければ向けるほど、恐怖は大きくなります。パニックになるのですね。自分が命の危険のない恐怖にからめとられていると気づくことで、怖さ=思考の罠から抜け出す手掛かりになります。これが、怖がる必要はない、と身体が覚え直す機会にもなるのです。

「知らない」ことが多いと恐怖は強くなりますし、生活に支障をきたす現在の状態では無理やり慣れることはお勧めしません。けれど、恐怖から逃げるのではなく、立ち向かう方法を学び、身につける勇気を持ってみませんか。

敵を知る、これが恐怖に打ち勝つ最大のポイントですが、まずは虫に出会わない環境作りです。いまでも十二分にされていると思いますが、ご自宅を徹底的に清潔に保ち、整理整頓、掃除・換気をこまめにやるだけでも、相談者さんにとっての安全地帯ができるのではないかと思うのです。

なにごとも一歩からです。
一緒に快適な生活を目指していきましょう。

参考までに、東京大学大学院農学生命科学研究科の虫嫌い研究をわかりやすく解説している、科学技術機構の記事をリンクしますね。

相談を送ってくださってありがとうございました。

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