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魂のこよみ

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Anthroposophischer Seelenkalenderは,ドイツの神秘思想家ルドルフ・シュタイナー(Steiner, Rudolf)が1912年に発表した詩篇形式のカ…
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2020年9月の記事一覧

【R. シュタイナー『魂のこよみ』】9月第4週

第26週

自然よ、母なる存在よ、
私は 意思の中心に 汝をしかと抱く。
その燃えさかる意思の炎は
私の精神の欲するものを 熱く鍛え上げる。
私自らのうちに私を抱える自己感を
必ずや産み出そうとする 強い衝動を。

ルドルフ・シュタイナー
(訳:yuka ogiso)

かつて外にあった自然が
今や 私の内にある。

花の蕾をほころばせ、木々に緑の葉を萌えさせた
生命の迸りが
川にたゆたう小舟をひ

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【R. シュタイナー『魂のこよみ』】9月第3週

第25週

私はもう私のものだ、
明るい内なる光が
空間と時間の闇を照らす。
自然の営みが眠りにつこうとする中で
魂の深みは目覚め
眠らずに 太陽の熱を
冷たい冬の大河に運ぶ。

ルドルフ・シュタイナー
(訳:yuka ogiso)

私の中に灯ったほんの小さな光。
吹けば消えてしまいそうな小さな光。

その温かいオレンジ色が
揺らめきながら、
私の輪郭を照らし出す。

私は 他のものではなく

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【R. シュタイナー『魂のこよみ』】9月第1週

【R. シュタイナー『魂のこよみ』】9月第1週

第23週

刺戟を求める意識が
秋めいて和らぐ。 
薄い霧のヴェールが
光の明るみに混じり合う。
秋の奥深くには
冬の眠りが見える。
夏は私に
自らを明け渡した。

ルドルフ・シュタイナー
(訳:yuka ogiso)

獅子が女神に額を撫でられるように
強かった陽射しは
日ごとに柔らかくなる。

太陽に誓った荒削りの情熱は
いったん優しくくるんで置いておこう。

遠からず訪れる無明の暗闇で
足元

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