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魂のこよみ

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Anthroposophischer Seelenkalenderは,ドイツの神秘思想家ルドルフ・シュタイナー(Steiner, Rudolf)が1912年に発表した詩篇形式のカ…
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2019年2月の記事一覧

【R. シュタイナー『魂のこよみ』】2月第4週

【R. シュタイナー『魂のこよみ』】2月第4週

第48週

世界の高みから
魂の光が 勢いよく流れだそうとする
その中で 魂の神秘は現れ出で,
次第に解かれていくだろう
世界の思考の確かさの,
その輝ける力を結集し
人間の心に愛を呼び覚ましながら

ルドルフ・シュタイナー
(訳:yuka ogiso)

雪解け水が
乾いた大地の割れ目を潤しながら流れていく。

細い水の筋は,寄り集まって
いつしか大きな水流となり,
冷たく,清らかな飛沫をあげて

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【R. シュタイナー『魂のこよみ』】2月第3週

【R. シュタイナー『魂のこよみ』】2月第3週

第47週

感覚の輝きを鼓舞するように
生成の喜びが
世界中の若枝から芽吹き出すだろう。
そして 神々の力を介して
私の思考の力が整えられたのを感受すると
喜びが 私の内部を
生き生きと貫いていく

ルドルフ・シュタイナー
(訳:yuka ogiso)

青色の空に,
若い枝々が思い思いに腕を伸ばしていく。
枝の膨らんだ蕾からは,
もうこれ以上こらえきれないとでもいうように
紅色の花々が零れだす。

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【R. シュタイナー『魂のこよみ』】2月第1週

【R. シュタイナー『魂のこよみ』】2月第1週

第45週

霊の誕生に呼応して
思考が力を強め
湿っぽいような感覚から
きれいに雲が取り払われてゆく。
生成する世界とひとつになって
魂が充ち満ちようとするなら,
ひらかれる感覚に
思考の光が射し込まなければならない。

ルドルフ・シュタイナー
(訳:yuka ogiso)

無明の暗がりを手探りで歩いていた。

大きな声で叫んでみても,
音は響かず,ただ虚空へと吸い込まれていくだけだった。

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