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それができるのは、親だけ

私の小学生向け講座では、このようにアドバイスしています。
「注意は私の方でしっかりするので、お母さんたちはむしろお子さん側の味方になってください。『ゆか先生って厳しいよね~』というくらいでお願いします」

逆に、それだけはやめてくださいというのに、私の代わりになって子どもを注意してしまう保護者の方がいます。

「ほら、ゆか先生の言うとおりじゃない。見直しをしないからこういうミスになるんでしょ!」
「ゆか先生も同じこと書いてきたじゃない。だいたいいつもあなたは……」

これでは、先生二人。
参ってしまいますね。
しかも、私の言葉は赤ペン。つまり書き言葉です。なので、伝わるニュアンスもお母さん風に変えられてしまいます。

また、手出ししないでくださいというのに、補強授業のようなことをする方もいらっしゃいます。

なんとなく、子どものことなので、親も教えられると思ってしまう気持ちは分かります。小学生の国語や算数なんて、簡単ですものね。

でも、小学生の問題が解けることと、小学生にその問題を教えられることは違います。ピアノでも英会話でも、何でもそうです。

スイミングでも同じなのですが、さすがにスイミングに関しては日常生活に入りにくいので、親も口出ししません(笑)だから、先生任せ。だから上達する。そういうことです。

親と教師の大きな差は、
食事を与えてくれるかどうか、安心する場所を与えてくれるかどうか
にかかっていることです。
大げさに言えば、「生きるか死ぬか」の問題なのです。
親に嫌われれば、心細くなり、命の危険を感じるわけです。それが、たとえば「躾」のように、親が教えるしかないものであれば、責任を持って教えなくてはいけないと思います。しかし、勉強に関しては、学校の教師や塾の先生など、指導するプロがいる限り、その部分はお任せして、親はむしろ子どもサイドに付く。その方が全体的にうまく行きます。

親にできることは、子どもを支えること、見守ること、応援すること。
「それぐらいしかできない」と自分の時は謙遜して言いますが、
謙遜どころか「それができるのは、親だけ」なのです。
私はいくら頑張っても、全員の生徒と一緒に生活して毎日応援したり、見守ったりすることはできません。

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