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LINEなどで気を付けて。分岐条件となる言葉

対面でのコミュニケーションと、文字だけでのコミュニケーションでは、勝手が違う。それを分かっていないと、齟齬が生じる。

例えば顔を見て「できたら、これもお願い」と頼まれるのと、文字だけで「できたら、これもお願い」と頼まれるのでは、印象が違う。また、それに伴って結果も変わってくる。
そもそも文字では、全体のトーンに合わせて「できたら」と書かず「可能であれば」というような固い言葉に直すかもしれない。そうするとなおさら。

この「できたら」のような言葉は、分岐点にあたる。今回はそこを考察してみる。

例えば「できたら、これもお願い」について、
顔文字で例えたら、こんな感じ→ (>人<);
の場合は、話し言葉なら「えー、しょうがないなあ」みたいな感じで話が進むことも多い。その人の非言語情報も読み取って、こちらも対応するから。

でも、文字情報の「できたら」は、実は分岐点だ。条件なのである。
「できたらお願いを引き受けること」は、反対の意味である「できなければこのお願いは引き受けなくてもいいこと」も含んでいる。書いていなくても。
通常の会話で「できたらお願い」と言われることよりも、「できたら」の言葉に妙にひっかかるようになる。目に見えるから。文字がずっと目に入る分、心の中では「できなかったらいいのか?」とつっこみも入れられる。

LINEなどの場合は、スタンプなども利用して、自分の感情を表すことできるけれど、時と場合によってはスタンプを使えない。そのような時がやっかいだ。(太文字の部分は分岐する要素が入っている言葉)

特に日本語では、「~~してくだされば、幸いです」のように、微妙な表現をよく使う。

今朝も、かけ放題プランに変更したはずなのに、マイページに反映されていないので不安に思って問い合わせをしたら、こんな返事が返ってきた。

通話定額オプションにつきましては、既に適用開始となっておりますので、ご利用いただければ幸いです。

これが話し言葉ならスルーしたかもしれないけれど、チャットだとじっと見てしまう。

ご利用いただければ幸い

そちらにとっては、確かにそうだよね(笑)←これも条件の分岐

この場合は、

通話定額オプションにつきましては、既に適用開始となっておりますので、安心してご利用ください。

かな。と、職業柄、添削してしまう(笑)
いつも心に赤ペンを(嫌な女だw)

通話定額オプションにつきましては、既に適用開始となっておりますので、安心してご利用ください。

この場合だとこの「適用開始となっておりますので」が分岐だ。
「適用開始になっておりませんので」なら、不安で使えないからだ。

LINEなどのチャットは、文章が短くて便利。だからと言って、分岐する言葉を不用意に使うことは、相手の心情を考えない分岐になった時に、誤解の元になるかもしれない。
言った言わない以上に、書いてあるからやっかい。
「え?あのお願い?『できれば』って書いてあったよ?」とならないようにしたいもの。

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