見出し画像

人の感情に名前を付けてはいけない

不安とわくわく。体に起こっていることは同じ。例えば脈拍数とか発汗とかね。同じ状態なのに、それに「わくわく」とラベルを付けるか「不安」とラベルを付けるかはあなたは次第(笑)

私は、あまり「不安」というものを感じたことがない。
小さい頃のピアノの発表会も
就職せずにギター1本さらしに巻いて(嘘)上京したときも
アメリカの会社に就職した時も
ドイツ語、まったく読み書きできないけれどドイツに移り住んだ時も
親族が一人もいないロンドンで出産した時も
16年ぶりにライブハウスのステージに立った時も
「わくわく」してた。

小さなことから大きなことまで、「大変か?と思ったけど、そんなに大変じゃない」ことの繰り返しで、それらが経験となって積み重なって私の心の安定を作っているのかもしれない。
「これからどうなるんだろう」という不安は、未経験だから起こることで、「あれと同じかな?」「あれに比べたら」という「あれ」が増えると、予測できるようになる。

自分のことならね。

2011年、東日本大震災。当日、仙台に住む親戚の誰とも連絡が取れず、半分変になっている母を慰め、とりあえず、今日は寝ようと。翌日、テレビの津波のシーンで、画面の右上に親戚が住んでいる町の名前があった時。
心臓が早鐘を打つように鳴り、呼吸は早まり、文字通り視界が狭くなったように感じた。
あれが「不安」
「わくわく」にはとうてい変えられない感情。
まして、家族が行方不明の人に、家を失った人に「その気持ちは『わくわく』と一緒なんだよ」なんて絶対に言えないよね。
※親族は全員無事でした

数年前。息子の第一志望大学受験日前日に、息子が喘息発作を起こした時も、彼にそんなセリフは言えなかったし。

他人に対しては言えないアドバイスなんだな。

不安とわくわく。体に起こっていることは同じ。例えば脈拍数とか発汗とかね。同じ状態なのに、それに「わくわく」とラベルを付けるか「不安」とラベルを付けるかはあなたは次第(笑)人の感情にラベルをつけてはいけない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?