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介護と子育て。結局、相手ではなく自分に問題があるってところが似ている。

職業柄、教育に関する本は、積極的に読むようにしている。今読んでいるのはこの本。待ち上手になるための5つのステップと5つのマジックワードについて、専門家の立場から書いてある。

ステップ1 自分を整える
ステップ2 ただ見る
ステップ3 我が子から学ぶ
ステップ4 伝える
ステップ5 寄り添う

本書目次より

子どもを「待つ」姿勢が大事で、そのためのマインドチェンジ、またそのために何と言えばいいかというマジックワードが挙げられているわけだが、この項目を見て分かる通り、子どもをどうするかということではない。自分がどうするかなのだ。

まずは、自分に余裕がないといけない。だから寝る。寝ないと、ささいなことでイライラしてしまう。それって、寝ていない、もっと言えば寝る時間を作れない自分の方をなんとかしろってことだよね。
口出ししないで、観察する、学ぶべきことを発見するなどなど、私も教育の専門家として、同意しかない。

ところで、私は最近、介護を始めた。介護は育児と違い、相手がだんだんと悪くなる。そう聞くと、なんだか夢も希望もないようだが、本当の意味で、ガチな人生勉強をしている気がする。これ、経験した人と、していない人じゃ、何か大事なことが変わるんじゃ?と思うくらいだ。

もちろん、大変なことも多い。心配なこともたくさんあるし、トラブルもある。介護保険も現実にそぐわないことが多くてくらくらする。ま、その辺はマガジンにまとめてあるので、読んでみてくださいね。

さっきの5つだけど

ステップ1 自分を整える
ステップ2 ただ見る
ステップ3 我が子から学ぶ
ステップ4 伝える
ステップ5 寄り添う

子育てのコツ、このどれもこれもが、介護にぴったり当てはまるのだ。
1 自分が疲れていると、優しくできない。自分にゆとりがないと、しっかり関われない。
2 何で困っているのかを観察することができず、つい「こうした方がいい」「こうしなよ」と指図してしまう。
3 子育てでは親が上、子どもが下、介護では逆の関係になりやすいが、実は親子には上下関係なんてない。別々の人格なのだ。だから、ひとりの人格者として、相手を見た時に、こちらが学ぶことは本当に多い。特に、認知症の父の話などは、人生哲学のようなのだ。
4 こちらの考えは、要望として押し付けるのでもなく、ただただ一つの意見として伝えることが大事。
5 困っている相手には、寄り添う気持ちで関わる。

途中でこの事実に気が付いた時、もはや「育児本」を読んでいる感覚はなくなった。人生哲学なのだ。

誰かとの間に抱えている課題については、結局、相手ではなく自分に問題があるってことなのだ。だって、相手は変えられないんだもの。

自分を変えていく。そのことに気づく。これこそ、人生だよね。

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